2014年12月24日

海外情報(2014年12月分)

1.世界のガラスびん市場は2019年までには59,814.3百万ドル規模に達する

 世界のガラスびん市場は2014年から2019年にかけて年率(CAGR: Compound Average Growth Rate)3.9%の伸びを示すと予測され、金額にして59,814.3百万ドル規模に達すると予測されている。2013年はアジア・太平洋地域がガラス容器市場全体を引っ張り、生産量で市場の33%を占めた。当該地域ではアルコール飲料及び医薬品用途でのガラス容器が増加するために、今後数年にわたり急速に市場規模が伸びると予測される。アジア・太平洋地域でのガラス市場は基本的に巨大な消費者を抱える中国及びインドによって牽引されている。これらの国が市場を牽引するのは都市部での人口増とそれによる飲料消費の増加による。アルコール飲料が金額ベースで2013年ガラス容器市場の58.3%で首位を占める一方で、2019年までは健康ドリンクびん市場が最も早く成長すると見込まれる。

 出典:FEVE NEWS December 2014

2.ドイツの2014年第3四半期の販売は増加

 Aktionsforum Glasverpackungによれば、ドイツの2014年の第3四半期間のトン当たりの販売収益は3%の伸びを示した。7月の販売収益は2013年同月に比較して、8.7%増でピークとなった。国内外の伸び率は止まっているが、国内市場は依然として3.2%と僅かではあるが高い伸び率を記録している。国外売り上げは2.7%の伸びで、今上半期の伸び率1.3%に上積みしている。

 出典:FEVE NEWS December 2014

3.EUの2014年上半期はプラス傾向

 FEVEがまとめた2014年上半期の生産データは全体的にはプラスとなった。EU27カ国の合計生産量は、2013年同期に比して120Kton増加し、率にすると1.2%増となった。
国・地域でみると、大きな市場であるフランス(0.3%)、ドイツ(2.4%)、スペイン(2.5%)、英国(2.8%)でプラスとなった。ポーランドの伸びは10%で最も大きく、その一方でポルトガルは-1.5%、イタリアは-5%と昨年同期より落ち込んだ。その他の北・中央地域は3.9%、南・東地域は4.3%の増加となった。トルコは低調で-9.7%であった。

 出典:FEVE NEWS December 2014

4.Beatson Clark社のアンバー溶解炉が稼働

 Beatson Clark社では6.5百万ポンドをかけた建設プロジェクトが完了した。新溶解炉は以前よりも溶解面積が大きく、日産200トンとなり、同社が英国及び海外で伸びている地ビール市場へのびん供給能力が改善される。これは同社が本年South Yorkshire工場に行う10百万ポンドに上る設備投資の一環である。同社の営業企画部長のCharlotte Taylor氏は「溶解炉設計が改善され、政府目標に合わせCO2排出が削減される。」と語った。新しい設備では、これまでより多いガス燃焼ができる火炎長さにすることでNOxが20%以上削減される。新型6セク成形機も設置され、小規模醸造所への供給にも柔軟に対応できる。

 出典:FEVE NEWS December 2014

5.Vidroporto社がサンパウロ市のPorto Ferreia工業団地で3番目の溶解炉を稼働

 Vidroporto社が、サンパウロ市のPorto Ferreia工業団地で3番目の溶解炉を稼働した。60百万ユーロの工場は同社の生産能力を150%増加させ、同社に大きな競争力を与え市場占有率を7%から16%に上昇させる。この3番目の溶解炉の設置は、Vidoroporto社の近代化計画の一環であり、これによってブラジルにおけるガラスびんメーカ上位3社の中での位置をしっかりしたものとする目的がある。同社はこれによって2015年の売り上げが350百万ドルへと倍増することを期待している。新たに設置したシステムは、食品・飲料業界向けのガラスびん製造の現代的な標準に合致している。新製造ラインは、原料貯蔵システム、混合技術、成形設備、徐冷炉及び検査ラインなどから成っている。この生産量増加に合わせ、同社は新たに200名を雇用した。

 出典:FEVE NEWS December 2014