2016年10月28日

海外情報(2016年10月分)

1.O-I社がAmbev社と共同で大量生産では世界初となる赤色びんを生産

 O-I社はAmbev社と共同で、Ambev社のSkol Beats Secretビール用に、大量生産では世界初となる赤色びんの生産・供給を開始した。この力強い、ブランドを印象づける革新的な色調はO-I社の研究開発の成果になるもので、赤色びんを競争力ある価格で大量に供給することができるようになった。これによってブラジルは世界初の赤色ガラスびんを商業販売する国となった。

 出典: FEVE NEWS 2016-October

【訳者注】
 実物の写真(色調)などは次のURLをご参照ください。
 http://www.o-i.com/Newsroom/Owens-Illinois,-Ambev-introduce-red-glass-to-the-world-with-Skol-Beats-Secret/

2.O-I社がマイクロディスティラリ-のイメージに沿った形状のガラスびんを供給

 プレミアム化が一つのキーワードとなっており、O-I社はCovetというチームを立ち上げ、一連のプレミアム製品シリーズを出すなどして力を入れている。この流れの中で、O-I社は、米国コロラド州リトルトン(Littleton)のマイクロディスティラリ-であるロッカー・スピリット社(Rocker Spirits)と協同して、ロッカースピリット社がイメージした丸い石油缶形状の、転がしても元に戻る、ス-パ-・プレミアム・フリント色調のガラスびんを、メキシコのSoacha工場で生産した。

 出典: FEVE NEWS 2016-October

【訳者注】
 O-I社が開発過程などをユーチューブにアップしているので、以下のURLから参照ください。
 https://www.youtube.com/watch?v=gcAXkmf2HZU

3.ゲルシャイマー社がライフサイエンス関連事業を売却

 医薬品関連の得意先に力を注ぐという戦略の元、ゲルシャイマー社が同社のライフサイエンス関連事業、理化学用ガラス製品の主要な製造会社であるゲルシャイマー社が保有するキンブル・チェイス社(Kimble Chase Life Science and Research Products LLC)をデュラングループに売却する。
 キンブルチェイス社の従業員数は760名、製造拠点は、米国内にロックウッド、ロチェスターの2箇所、メキシコ、ドイツ、中国に各1箇所保有している。キンブル・チェイス社は2007年にゲルシャイマー社(51%)とチェイス社(49%;Chase Scientific Glass Inc)の合弁事業としてスタートしていた。

 出典: FEVE NEWS 2016-October

4.SGDパーフューマリ社が社名をベレセンス(Verescence)に変更

 少々旧聞になるが、2016年1月、SGD社は化粧品びんを生産するSGDパーヒューマ社(SGD Perfumery)とSGDファーマ社(SGD PHARMA)の2社に分かれたが、そのうちのSGDパーヒューマ社が社名を、同社のフランスでの長い歴史を反映させたベレ(Ver:ガラス(技術)を意味する)とセンス(escent:砂をガラスに変換するという意味を持たせた)をつなげたVerescence(ベレセンス)に変更した。
 ベレセンス社は、びん製造工場を4箇所、印刷加工工場を5箇所、3,200名の従業員を持ち、年間10億本の生産能力がある。

 出典: FEVE NEWS 2016-October

5.第2回世界ガラス容器業界会議に日本ガラスびん協会が初めて出席

 2016グラステックに合わせ、9月20日に第2回世界ガラス容器業界会議(2nd Global Glass Container Association Meeting)がメッセ・デュッセルドルフで開催され、日本ガラスびん協会からは山村会長始め理事会メンバーが出席し、山村会長から英語で“日本ガラスびん協会として初めての参加で、この会議において他の国々や地域でどのような事が起きているのかを知るのは有意義なことであると考えている”との挨拶があった。今回の会議には、ヨーロッパからFEVE、インドからAIGMF(All India Glass Manufacturers Federation)、イギリスからBG(British Glass)、ブラジルからAVIBIDRO(Associação Técnica Brasileira das Indústrias Automáticas de Vidroo)が参加し、ガラスと他素材の環境影響比較を主な議題として各国の現状報告と討議が行われた。

 出典: 日本ガラスびん協会

6.EUの化学物質安全法の利点評価指標

 欧州委員会は、化学物質安全法の利点を評価する試みとして一連の指標を開発した。公開された指標は、化学物質と人の健康あるいは環境への影響とリンクさせて評価する事を目的としている。これは2017年を目標としたEUの化学物質法規全体のフレームワークを決める活動の一環として実施されている。

 出典: FEVE NEWS 2016-October

7.フランスはプラスチック製のコップやカトラリー(ナイフ、フォークなど)を禁止

 プラスチックの健康や環境への影響が懸念されている中で、フランスで生物由来の材料から作られていないプラスチックコップやカトラリーを禁止する法律が議会を通過した。この法律は2020年に施行され、全ての使い捨ての皿、コップ、ナイフ類およびフォーク類は生物由来の材料で作られ、コンポスト(肥料)に出来ることとなっている。フランスでは毎年約50億個のプラスチックコップが廃棄され、その内約1%(推定)がリサイクルされている。

 出典: FEVE NEWS 2016-October