2010年06月28日

海外情報(2010年6月分)

Saint-Gobain社

ガラスびんに新ブランド
4月15日、ガラスびんの新ブランド"Verallia"を発表した。当社のCEO Fessard氏は「企業戦略を再検討し、コアビジネス関連先へのコミュニケーションを強化するためにこの新ブランド名を決めた。我々はこれにより、ガラスびんの市場・顧客・株主などビジネスパートナーとの関係の強化を図る。また、従業員に対しては、結束し日常業務に励むと共に、環境への対処・法の遵守・健康と安全への配慮を促す。
 我々は、ガラスは持続可能な発展を可能にする理想的な素材であると信じている。我々はガラスびんをデザインし、製造し、限りないリサイクルを実行し地球環境を保持し、また中身商品の品質を完全に保持することにより、消費者の健康・福祉に貢献できると信じている。」と述べた。
(Feve news May '10―Source Veralia.com)
(訳者注:当社は板ガラス関連・建設材・不動産関連などに集中し、一時ガラスびん部門を売却するニュースがこのFeve newsでも報じられた。今回の発表は経済状況の変化から、消費材関連のガラスびん部門を見直したのではないかと推測する。)

トルコ Sisecom社

(当社はトルコの他、ロシア・ブルガリア・ボスニア等7カ国に工場を持つ)

2009年純益30%減少
2009年の業績は、売上は2.7%減に止まったが、トルコリラに対するドル・ユーロの為替相場低下の影響を大きく受け、利益は30%減75百万ドル(約75億円)に落ち込んだ。会社は、2010年は慎重な投資方針で臨む。市場がより高い供給が必要になるまで、方針を変えないと述べている。
(Feve news May '10―Reuters/www.iii.co.uk)

Ardagh社

(当社は、Paul Coulson氏が、約40%の株式を持ちコントロールしている会社である。2007年にRexam社よりガラスびん部門を660百万ユーロ(約850億円)で買収、欧州ガラスびん市場で第3のシェアを持つ)

2009年業績
2009年の業績では、売上高は前年比10%減の12.3億ユーロ(約1,600億円)、粗利益は235百万ユーロ(約300億円)に落ちた。Coulson氏は「2010年当初の2ヶ月では回復基調にあり、業績は前年同期間を上回っている」と述べた。
(Feve news May '10―Tribune.ie)

O-I社

(1)carbon footprintに関する研究発表
当社によれば、この研究は、容器包装企業における最初の完全なcarbon footprintに関するものである。当社の環境担当役員は次のように述べた。「ガラスびんは、最も好ましいcarbon footprintの容器である。持続可能性について関心を持つ食品・飲料のメーカーは、容器にガラスびんを選択すべきである。」  研究では、西ヨーロッパにおいて、容器別のCO2排出量の比率は、ガラス0.110kg、アルミ0.122kg、PET 0.152kgである。リサイクル率は、ガラス47%、アルミ53%、 PET2%であると示している。 (訳者注:計算の前提条件・過程等は示されず、結果だけの記述に止まっている)  当社会長Stoucken氏は「今日用いられている多くの計算は、ライフサイクルの一部のみを見ている。需要者は不完全なデータに基づいて容器を選択している。」と述べている。 この研究は近くO-I社より公表される。
(Feve news May '10―Mrw.co.uk)

(2)Ohio州で研究開発機能を拡充
Ohio州知事と、O-I社会長は、記者会見で同州Perrysburgに於いて、研究開発設備の拡充について発表した。  会社は、研究開発の新設備に11.5百万ドル(約10億円)を出し、6千平方フィート(557平方メートル)を拡張する。32名の技術者を雇用する。また、6百万ドルで新技術のパイロットプラントの設置を計画する。  知事・報道関係者は、新実験室などを視察し、新有機コーティング工程などを見学した。  知事は、O-I社がOhio州において新技術のための投資を行い、技術者の雇用創造に貢献したことを賞し、O-I社会長は、知事の熱意が我々を決断させた。今回の投資はすべて当社が負担した。更なる投資は外部に求めることになろうと述べた。
(Feve news May '10―teledofreepress.com)

Nampak Wiegand Glass(アフリカ)

(当社はアフリカ最大の製びん会社Nampakとドイツ Wiegand Glassとの合弁会社)

新カレット処理施設
当社は南アフリカ・ヨハネスブルグに新リサイクル設備を完成させた。設備と技術はオーストラリアBinder社から導入した。投資額は160百万南アフリカランド(約20億円))、高レベルのカメラシステムを採用し、従来の手作業に比しスピードアップできる。設置に1年を要したが、会社は南アフリカでのリサイクル率を上げる要請に応えることになるだろう。
(Feve news May '10―Manufacturinghub.co.za)

Berli Jucker社

(当社は1882年設立。極めて古い歴史と広範な経営分野を持つタイ国を代表する企業の一つである。ビール・食品などの中身とその容器も活動分野に属する)

BJC Glass Vietnam Limited社設立を発表
Berli Jucker Public Company Limited (BJC)は、標記新会社の設立を公表した。この会社の新工場は、My Xuan工業団地(南ベトナム)に建設され、180トン/日、175百万本/年の能力を持つ。2011年第4四半期始動を予定している。投資額は53百万ドル(約48億円)。 BJCとO-I社は90年代から緊密な技術面の協力関係を持ち、更なる促進を図っている。この南ベトナムへの進出によって、BJCは東南アジア全域への影響力を強化するだろう。 BJC社社長は「ベトナムは我々にとって重要な市場であり、今回の投資はタイ国における我々の活動をも補完する。ビールの消費増加は、ガラスびん需要に好影響を与え続けるだろう。我々はこの新工場から、国内、国際市場への供給を続ける。」と述べた。