2011年01月19日

海外情報(2011年1月分)

ガラスびん業界・企業に関するニュース


1.O-I社
(1)中国市場での活動拡大
  当社は、Hebei Rixin Glass Group Co.,Ltd.よりガラスびん事業を買収する契約に調印したと公表した。この結果、当社は中国における製造能力を倍増し、年間100万トンを有することとなる。取得した設備は2工場で、河北省 北京・天津地区に所在する。河北省は中国で3番目の大市場で、全土の10%の規模を持つ。
  今回の買収は、2010年5月に四川省、10月に広東省での取得に次ぐものである。 
  取得した工場は、主として急速に伸張しているビールびんを製造供給する。2015年には、ビール消費量は米国の2倍以上の57.3百万klに達すると見込まれている。
  当社の会長Stroucken氏は「今回取得の工場は、低コスト構造を持っているので、プレミアム市場を超えて急速に成長しているマスビール市場への進出が可能になる。」と述べている。
 (Fevenews Jan.-Research.scottarade.com)

(2)ベネズエラ工場の国有化で2010年第4四半期に335百万ドル償却
  当社の財務担当役員は上記のように述べた。また、ベネズエラ工場喪失は、全社の売上に3%、営業利益に5%の影響をもたらすと言われている。
  なお、当社は全世界での売上高を2012年に90億ドル達成を目標にしている。(2009年実績71億ドル)
 (Fevenews Jan.-Toledobalde.com) 

(3)欧州得意先のため記念広口びんを供給
  オランダのLutece社は、マッシュルーム壜詰で欧州市場のリーダーであり、本年創立100周年を迎える。O-I社は、この得意先のため記念広口びん(370ml)をデザインし供給する。
  (Fevenews Jan.-Packagingeurope.com)

2.Verallia North America社 "Green Wine Summit"のスポンサーに
 (当社はSaint-Gobain社のガラスびん部門)
  このSummitはカリフォルニア州Santa Rosaで開催された。
  当社は市場開発副社長がパネルディスカッションに参加し、ショーケースでガラスびんが持続可能性の観点から優れた容器であることを訴えた。
 (Fevenews Jan.-GPI.com)


3.Ardagh社 Impress社ガラスびん部門の買収でグローバル市場に展開
  当社のCEO、Wall氏は次のように語った。「当社は欧州市場では相当のシェアを固めたが、この市場は成熟しており、成長の機会は限られている。今回Impress社を取得することによって、南米・オーストラリア・中国等の新興市場への進出の機会が与えられた。今回、当社はグローバルな金属容器企業Impress社との間で、ガラスびん部門買収の17億ユーロの取引に調印し、欧州と米国の当局の認可を得た。この拡大し多様化した企業はArdaph Groupとして認知されよう。
  24カ国で81工場を稼動させることになり、それらの市場でNo.1かNo.2の地位を占めるであろう。14,000人を雇用し、30億ユーロの売上を上げるであろう。」
  また、彼は「合理化は今回の併合に必然ではないが、競争優位に立ち続けることは考えて行かねばならない。」と示唆した。
(Fevenews Jan.-Foodproductiondaily.com) 

4.Sisecom社 マケドニアに工場建設計画
 マケドニアの経済担当副首相は、「Sisecom社との工場誘致の交渉は、経済危機のため中断していたが、今回、回答を得た。私は、2011年には工場が建設されると期待している。投資額は45百万ユーロ、雇用300名、年間売上45百万ユーロを見込んでいる。」と述べた。
<訳者注:Sicecom社については、過去この海外情報でも報じた。トルコ本拠で、各種ガラス製品・セラミックス・コンクリートなどの事業を、東欧・ロシアで展開している。最近のネット情報では、雇用18,000人、年間売上2,761百万トルコリラ(為替不安定であるが、約1100億円相当)。また、マケドニアは旧ユーゴスラビアの一部地域。>
(Fevenews Jan.-Mia.com.mk)

5.ガラスびん長期需要予測では成長期待
  プラスチックとの競合にも関らず、ガラスびん市場は2015年までに360億ドルを越えると予測される。ガラスは高品質の食品・飲料の容器として、望まれ続けるだろう。他素材容器のリサイクル問題、新興国における個人所得増加がガラスびん需要に好影響をもたらすであろう。
  経済不況・原燃料価格の高騰が、ガラスびん需要にマイナスの影響を与えたが、2011年以降は成長に転じると予測される。
  欧州はガラスびん市場をリードするだろうが、中国・インドにおけるアルコール飲料の消費増加は、アジアでのガラスびん需要増をもたらすだろう。
  このリポートは「Glass Packaging: A Global Strategic Business Report」と題されたものである。
 (Fevenews Jan.-Companiesandmarkets.com)