2013年2月19日

海外情報(2013年2月分)

1.Visiongain*リポート 2013年 世界のガラスびん市場規模を予測

【訳者注】*:当社はイギリス・ロンドン所在の調査会社。世界の経済を分析・予測し、リポートを公表し国際会議を主催する。得意分野は、テレコム・医薬・金属・軍備など。-Wikipediaによる。

 当社リポートは、「2013年のガラスびん市場規模は368億ドルに達する。新興国市場におけるプレミアム食品・飲料・保健食品はガラスびんの使用を増やすだろう。しかし、成長は他素材との競合、特にコストダウンを迫られる使用者サイドが他素材を選択する可能性によって制限されよう。我々の予測では、ガラスびん市場は、次の10年間は緩やかな成長に止まるだろう。新分野への進出は難しく、高級品・贅沢品などの容器に選択されるだろう。」と述べている。
 また、同社公表の“the Glass Packaging Market 2012- 2022”リポートの著者は「ガラスは、容器の基礎素材(key material)として残るが、特にPETによってシェアを侵食されよう。しかし、それは通常(lower tier)商品に限られ、ガラスは高級(luxury)・自然(natural)なイメージを訴求する商品では格好の容器として選択され続けるだろう。現在、そのような高級品の消費は、東アジア・南米で急増しており、ガラスびん需要が好影響を受けている。この傾向は、この10年の終わりに向って、欧州・北米が回復するまで続くだろう。」と述べている。
(FEVE news Jan.’13- Source: packagingnews.co.uk)

2.O-I社 2013年 140百万ドルの投資計画を公表

 当社は、2013年、欧州における製造設備を充実させるため、140百万ドルの投資計画を公表した。
 当社は欧州において、イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ・チェコに工場を持ち、11カ国で8,000人を雇用し、2011年には23億ユーロの売上(グローバル売上の40%相当)を上げている。
 Stroucken会長は「当社は、2004年、BSN Glass Pack社を11億ユーロで買収以来、欧州の工場の近代化・能力増加のために投資を重ねて来た。更に今後数年間に、環境持続性・健康貢献面で優位性を持つガラスびんに対する欧州の需要先の要請に応え、その増加する需要に応じ、O-I社の欧州での競争力を強化するために、この投資を計画した。」と語った。
(FEVE news Jan.’13- Source:packagingnews.co.uk)

3.Saint-Gobain社 インドに研究・開発センターを設立

 当社は、第7番目の研究・開発センターをインド・Chennaiに設立することを決めた。
 この計画は、IIT Madras (Indian Institute of Technology Mandras・インド工科大学Mandras校)との密接な関係に基き進められた。両社は、次世代を目指す技術開発事業を、Saint-Gobain社を主需要先(Anchor Client)として、実施して行くことで同意した。
(FEVE news Jan.’13- Source: Glass-intrnational.com)

【訳者注】Saint-Gobain社は、ガラス(板・びん)企業としてスタートしたが、現在は、新素材・建材・建築・不動産関連事業の方が、主力になっている。この計画も将来のインド市場進出の足掛かりと考えていると思う。

4.インド Hindusthan National Glass社 省エネ賞を受賞

 当社は、Kolkataに本拠をおくインド最大の製びん企業で、推定マーケットシェアは55%と推定されている。
 この程、省エネ賞をMukherjee大統領から授けられた。
(FEVE news Jan.’13- Source:thehindubusinessline.com)

5.Gerresheimer社 インドの薬品用プラスチック容器製造会社を買収

 Gerresheimer社は、薬品・保健関連容器製造のグローバル企業である。この程、インドのTriveni社の過半数の株式を取得した。この会社は、インドで薬品向けプラスチック容器、クロージャー製造の有力企業である。
 Gerresheimer社経営者は「この取得は、新興国市場を重視する経営方針に基づく。我々のグローバルな経験とTriveni社の地域の実績が合さって、我々の新興国での業績は更に促進されよう。」と語った。
 既に当社は、2012年4月、インドで薬品向けガラスびん製造の有力企業Neutral Glass社を買収している。
 この結果、当社は南米に5工場・中国に6工場・インドに2工場、モスクワにオフィスを持つことになり、新興国市場重視の体制が整えられた。
 当社は、新興国での売上高を2010年の1億ユーロから、2013年2億ユーロへ倍増する目標を公表している。
(FEVE news Jan.’13- Source: 4-traders.com)

6.タイ ガラスびん需要増加

 Berli Jucker (BLC)社は、Thai Malaya GlassとThai Beverage Can社の工場の能力アップの計画を持っている。
 Thai Malaya Glassには、15億タイバーツを投資し、能力アップを図る。当社社長は「投資は先ず年率8-10%増加している国内の需要に対応する。インドネシア・アセアン重視の会社方針にも沿っている。」と語っている。
(Source: Glass International誌2012年Sep.)