第13回 授賞式レポート
2017年3月16日、如水会館にて、「ガラスびんアワード2016」授賞式が行われました。その模様をレポートします。
山村 幸治会長からの開会の挨拶
本日は、年度末、大変お忙しい時期に、たくさんの方々にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。受賞された会社の関係者の方々、ご来賓の皆様、プレスの方、日頃当協会の活動にご支援いただいている方々にご参加をいただきました。そして、審査の労をお取りいただきましたリリー・フランキーさん、富永美樹さんには、この場を借りまして心より厚く御礼申し上げます。ここに第13回、ガラスびんアワード授賞式をこのように盛大に執り行えますのも、日頃の皆様のご支援の賜物と感謝申し上げる次第です。
本日は、受賞会社の皆様に加え、ご来賓として、経済産業省 製造産業局生活製品課より中内企画官様を始め担当官の皆様、産業技術環境局 計量行政室より担当官の皆様、関係団体の皆様、会員の皆様そして、日頃よりお世話になっている関係の皆様など180名を超える皆様にご出席をいただきました。それからびんむすめの方、ブロガーの応援隊の皆様にも、ご参加いただきありがとうございます。
さて、今年のガラスびんアワードは、245エントリー335本、ということで、2年連続で過去最高を記録しました。また、エントリーの形態としましては、ガラスびん製造会社経由のエントリーが主体ではございますが、近年、各メーカー様から、直接のエントリーも増えています。それも、ガラスびんアワードが世の中に浸透してきた証拠ではないかと思っております。
また今回は日本で製造されたガラスびんが、韓国で商品化され話題になりガラスびんアワードへのエントリーへの希望があったのですが、国内で販売されているもの、という応募要件等がございまして参考出品とさせていただいたことを、ご報告申し上げます。このように国内外でとても注目を集めてきている、ガラスびんアワードでございます。
次に、のちほど、詳しい説明があろうかと思いますが今回より審査基準、審査カテゴリーの一部を変更しています。その背景には、時代の潮流や世の中のトレンドに合わせ、さまざまなガラスびん商品が登場していることが挙げられます。ガラスびんアワードでは、そのような商品の魅力をより多面的に評価して、あらためてガラスびんの魅力を伝えてまいりたいと考えております。
このような新しい審査基準のもと、2月15日にリリー・フランキー審査委員長、富永美樹審査委員により、厳正でありながらも和気あいあいとした楽しい最終審査会が行われ、6点の賞とガラスびん協会特別賞2点が選ばれました。
これからも当協会は、新しい時代のニーズに応えながら、ガラスびんの特性や優位性を生かした商品の供給を通し、努力を重ねてまいる所存でございます。
引き続き皆様方の、ご支援とご協力をお願い申し上げまして開会のご挨拶とさせていただきます。
受賞作品一覧
審査委員からの祝辞
審査委員長 リリー・フランキー
審査に携わって、今年で8回目になります。中でも今回は、質実なデザインのものが選ばれた、という印象です。最優秀賞のチョーヤのガラスびんは、普段僕らが見ているグリーンで白キャップのものと同じ型を使って、ちょっと色を変えて、金をあしらって。それだけでこんなにもグレードが上がって見えるんだな、と。少しの変化で、大きなお得感を味わえる。先見性も感じる、プレミアム感もある。まさに、今年のデザインのお手本であると感じました。
あとは、イクス。女性に飲んで欲しいということでデザイン性を高くしたとおっしゃっていましたが、そういう意味では素晴らしい、ナイスデザインです。
総じて言いますと、ガラスびんの機能がどんどん高くなってきて、より薄くより軽量になり、さらにさまざまな可能性が出てきたと思います。これからも、ガラスびんは、ますます環境問題についても欠かせない素材であるとの認識を新たにしました。来年もアワードでどんな作品が選ばれるのか楽しみにしています。今日はありがとうございました。
審査委員 富永 美樹
毎年応募されてくるものを見ると時代の流れを反映していて、今年は、基本に立ち返ったようなオーソドックスなものに、ひと工夫されたようなものが受賞していると強く感じました。
私事なのですが、現在なりゆきで家が3つあるんです。1つ目はもともと住んでいる東京に、2つ目は、子供の頃アルプスの少女ハイジに憧れて育ったので、森の中に、小さくてもいいので家が持てないかなと思い、数年前に山荘を作りました。その後、西伊豆の戸田(へだ)という人口3,000人ほどの町なのですが、そこに3ヶ月ほど移住しませんか、という番組のオファーがありまして。そこで暮らしたら、たくさん友達ができました。いまだに月3万円の家賃の家を借りています。それが3つ目の家です。少し前に友達の家に行ったら、その友達は黒霧島を飲んでいました。玄関には富永美樹賞の香るパルファムが。今年の受賞作品がこの家に二つも。小さな町にある、小さなスーパーマーケットで、評価されたガラスびんが並んでいることに感動しました。そして、本日実際にそれらを作っていらっしゃる方とお会いできて光栄に思います。本日はありがとうございました。
第13回ガラスびんアワード2016・合同懇親会
ガラスびんアワード授賞式に引き続き、合同懇親会が開催されました。冒頭、経済産業省 製造産業局 生活製品課 企画官兼伝統的工芸品産業室長 中内重則様のご挨拶ののち、当協会副会長 日本耐酸壜工業株式会社 代表取締役社長 堤 健より乾杯の発声とともに合同懇親会が開宴となりました。「びんむすめ」や、ガラスびんの良さを伝えてくださる「ガラスびん応援隊」など、当協会の広報活動を紹介させていただき、お祝いムードに包まれた大変賑やかな合同懇親会となりました。
中締め
ガラスびんフォーラム 会長
日本精工硝子株式会社 代表取締役社長
小西 慈郎
本日受賞された皆様、おめでとうございます。審査をいただきましたリリー・フランキーさん、富永美樹さん、本当にありがとうございました。今日皆さん方の受賞の言葉、講評の言葉を聞いていましてとても嬉しかったです。まだまだガラスびんは可能性があり、綺麗でおしゃれで安全で、衛生的で、リサイクルできる、リターナブルだってできる、こんな素晴らしい素材は、ない。その思いを強くしました。
私の会社では毎年、2、3名新しい社員を迎えます。彼らに毎年、聞くことがあります。きょう家に帰ったら、家にガラスびんが何本あるか自分の目で確かめてきてほしいと。去年ついに、0本という新入社員が現れました。お父さんはビールは缶、日本酒は紙パック、焼酎はペットボトル。お母さんの化粧品はすべてプラスチック。しょうゆ、ソースなど調味料も全部プラスチック。それは悲しいことでした。しかし、今日の話を伺いまして、ガラスびんの持ってる可能性はまだまだ捨てたもんじゃない。それどころかもっともっと夢がある素材だというふうに思っております。本日はありがとうございました。