第13回 最終審査会レポート

ガラスびんアワード2016 受賞商品、決定。


おかげさまでガラスびんアワードは13回目を迎えました。
昨年に引き続き、2年連続で過去最高の応募エントリー数となり、本アワードへの関心が高まり嬉しく感じております。

また本年は、近年における消費者の趣向の変化やガラスびん商品の多様化へ対応するために、審査基準を刷新し表彰カテゴリのリニューアルを行いました。このような背景を受け、機能面、環境面、デザイン面に加え、トレンドやライフスタイル等、様々な視点よりガラスびん商品を評価させていただきました。

これからも、日本ガラスびん協会は新しい時代のニーズに応えながら「ガラスびんのある、快適で豊かな生活」をテーマに活動してまいります。

受賞作品一覧

最優秀賞

CHOYA PREMIUM GOLDEN BALANCE 原酒

チョーヤ梅酒株式会社
ガラスびん:石塚硝子株式会社/日本山村硝子株式会社

「ゴールドを基調としたラベルデザインと高級感を表現するキャップカラーの融合したパッケージデザインが効果的にプレミアム感を演出している。馴染みあるガラスびんを新たな発想とデザインにより進化させた商品」という点が評価され、最優秀賞に選出されました。

優秀賞

TULLY'S COFFEE BARISTA'S GIFT ANNIVERSARY 無糖

株式会社伊藤園
ガラスびん:東洋ガラス株式会社

「コーヒーの風味を損なうことなく、ガラスびんで楽しむ習慣・体験を与えてくれる。形状に馴染む和洋イメージのデザインが中味の上質さとコーヒーの美味しさを一層表現している。リキッドコーヒーの魅力が凝縮された、進物用として贈り手の気品を感じさせる商品」という点が評価され、優秀賞に選出されました。

優秀賞

IKU'S SHIRO

株式会社稲田本店
ガラスびん:東洋ガラス株式会社

「日本酒を思わせない清楚でシンプルな形状とモダンなグラフィックデザインが、つい手に取りたくなるような興味を誘い、日本酒への魅力を深めるきっかけとなるような商品」という点が評価され優秀賞に選出されました。

機能・環境賞

共通軽量リターナブルびん

サントリーフーズ株式会社
ガラスびん:石塚硝子株式会社

「従来のガラスびんに比べ大幅な軽量化によりCO2排出量を削減し、環境負荷を低減。紙ラベル仕様で中味に制約されることなく再利用を可能にした日本初の耐圧・耐熱兼用リターナブルびん。これまで数種類あったガラスびんを統一し、省力化が図られている。統一されたガラスびんは多彩な中味を際立たせシンプルで美しい。将来に向けガラスびん商品の機能美を表現した商品」という点が評価され、機能・環境賞に選出されました。

リリー・フランキー賞

八海山300mlシリーズ

八海醸造株式会社
ガラスびん:石塚硝子株式会社

「口部を広くした手軽なサイズのガラスびんは“うつわ”としても機能。シリーズ化された商品は気軽に飲み比べも楽しめる。ガラスびんを通して、新たな体験価値を提供できる商品」という点が評価され、リリー・フランキー賞に選出されました。

富永美樹賞

Sawaday 香るStick パルファム

小林製薬株式会社
ガラスびん:石塚硝子株式会社

「ガラスびんの洗煉されたデザインが上質な室内空間をさり気なく演出。プレミアム感のあるルームフレグランスがいつものお店で気軽に買い求められることも魅力のひとつ。インテリア商品として、飲料や食品以外でガラスびんをより身近に感じさせる商品」という点が評価され、富永美樹賞に選出されました。

ガラスびん協会特別賞

黒霧島・白霧島・赤霧島(900ml)

霧島酒造株式会社
ガラスびん:石塚硝子株式会社/東洋ガラス株式会社/
日本山村硝子株式会社

様々な消費嗜好を見据え、ほのかな芋の香りの中にも味わいのある芋焼酎を独自の製法により商品化され、多くの焼酎ファンを獲得されました。さらに、原材料と味わいを「黒・白・赤」の色調と連動させたブランド展開により、本格芋焼酎のイメージアップと新たな飲用機会の拡大に尽力されました。これらの取組みと日頃からのガラスびんへのご愛顧に感謝を込め、日本ガラスびん協会特別賞に選定させていただきました。

ガラスびん協会特別賞

富士ミネラルウォーター780mlリターナブル大びん

富士ミネラルウォーター株式会社
ガラスびん:日本山村硝子株式会社

国産ミネラルウォーターの老舗として、「富士ミネラルウォーター」のブランドの展開に尽力され、日本を代表するミネラルウォーターの地位を確立されました。さらに、ガラスびんの特性を活かした独自の「リターナブルびん」による展開は、環境に配慮した社会的にも意義の大きい活動として、長年にわたり取り組んで来られました。
これらの取組みと日頃からのガラスびんへのご愛顧に感謝を込め、日本ガラスびん協会特別賞に選定させていただきました。

審査

リリー・フランキー 審査委員長
 イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、多分野で活動。
初の長編小説『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』は2006年本屋大賞を受賞し220万部を超え、絵本『おでんくん』はアニメ化。
音楽活動では、総合プロデュースした藤田恵美「花束と猫」(ポニーキャニオン)が「第54回 輝く!日本レコード大賞」において優秀アルバム賞を受賞。
俳優としては、映画『ぐるりのこと。』でブルーリボン賞新人賞を受賞。最近の出演作『凶悪』(13/監督:白石和彌)『そして父になる』(13/監督:是枝裕和)では、第37回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞(『そして父になる』)優秀助演男優賞(『凶悪』)ほか多数の映画賞を受賞。

コメント
技術、デザイン、発想によって新たな魅力や付加価値を表現している商品に多く出会うことができ、なかでも華やかでありながら質実さも併せ持つ商品が印象に残りました。時代のトレンドや潮流に対し、ガラスびんがどのように進化していくのか、今から来年を楽しみにしております。

富永美樹 審査委員
 1970年千葉県生まれ。
東京外国語大学スペイン語科卒業。94年にアナウンサーとしてフジテレビジョン入社。「笑っていいとも!」や「めざましテレビ」などの人気番組を担当。
98年10月、シャ乱Qのドラムス・まこととの結婚を機にフジテレビを退社。
現在、FM NACK5「服部幸應WELL TASTE」にレギュラー出演中。夫婦共にアウトドアが大好きで、時間が出来ると2人で、キャンプや自転車等を楽しんでいる。

コメント
工夫が加わることで、見る人がワクワクするガラスびん商品に今年も数多く出会いました。ガラスびんを通して感じるのは時代の変化。デザイン性を求める年、機能性が評価される年もあります。そして今年はガラスびんが新たな可能性を探り始めていることを予感させる年でした。本年もありがとうございました。