ガラスのもつ「成形性」「透明性」「色調変化」「耐熱性」「耐候性・バリア性」「化学的安定性」といった素材特性は、食品を安全に保存するために欠かせないものです。中身の品質維持や保護の機能を持ち、安全性に優れたガラスびんは、永い歴史の中でも絶えることなく、人々の暮らしを支える容器として活躍しています。
ガラスびんと
「食の安全安心」
            
        ガラスびんは、ガラスの持つ
素材特性を
最大限に生かした用途です
                        ガラスびんの原料は天然素材
ガラスびんの主原料はけい砂(SiO2)・ソーダ灰(Na2CO3)・石灰石(CaCO3)であり、自然界に存在する天然素材だけでできています。また繰り返し溶かしても組成が変化せず、何度でも永続的にリサイクルできる水平リサイクル特性を持っているため、原料の多くに再生原料(カレット)を利用しています。
 
                         
                    有害物質の溶出や吸着がなく、安心
ガラスびんは天然素材を原料につくられる無機物であるため、有機物である環境ホルモンを含みません。また化学的に安定しているため、ガラスびんの内面から有害物質が溶出することはなく、有機物を含む化学物質を吸着することもありません。
ガラスびん内面からの金属溶出物質
(溶出溶媒:4%酢酸)
                    | 種類 | 容量(ml) | 表面積(cm2) | 鉛 | カドミウム | クロム | ヒ素 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| 黒色 | 100 | 101 | ND | ND | ND | ND | 
| 茶色 | 300 | 228 | ND | ND | ND | ND | 
| イエローグリーン | 500 | 407 | ND | ND | ND | ND | 
| エメラルドグリーン | 300 | 288 | ND | ND | ND | ND | 
| 無色 | 300 | 280 | ND | ND | ND | ND | 
- ND:溶出せず(10ppb以下)  
 試験分析:(社)日本食品衛生協会食品衛生研究所
ガラスびん外面からの溶出物質
(溶出溶媒:4%酢酸)
                    | 表面処理 | ノニルフェノール | ビスフェノールA | スズ | 
|---|---|---|---|
| 界面活性剤処理 | ND | ND | ND | 
| ポリウレタン樹脂処理(A) | ND | ND | ND | 
| ポリウレタン樹脂処理(B) | ND | ND | ND | 
| スズ化合物(C) | ND | ND | ND | 
| スズ化合物(D) | ND | ND | ND | 
- 注1 (A):1層ワンウェイ (B):2種リターナブル
- 注2 (C):原料 / 四塩化スズ (D):原料 / モノブチルスズ
- ND:溶出せず(10ppb以下)  
 試験分析:(社)日本食品衛生協会食品衛生研究所
