2017年08月31日

海外情報(2017年8月分)

1. O-I社2017年第2四半期業績は好調

 O-I社の第2四半期の業績は、前期に引き続き好調で、純売上高は、前年同期と同水準の18億ドル、税引前当期純利益は152百万ドルで、2016年同期の141百万ドルに対し8%の増加となった。同社は、商業活動、エンド・ツー・エンドのサプライ・チェーン・マネジメント、運転資本の削減に関する戦略的イニシアチブを成功裏に実行している。システム全体のコスト改善に焦点を当てており、全体のコスト改善プログラムが順調に推移すれば、オランダ工場が予想よりも早く閉鎖される見込み。

 CEOのAdnrez Lopez氏は「O-Iは、出荷増加による高い業績と、当社のトータルシステムコストアプローチのメリットを反映して、上半期の好調を維持している。私たちは、変革努力に注力し、より改善された業績の1年をもたらすパフォーマンスレベルを目ざす。」「下半期に向けても好調な業績が予想され、通期業績の指針を引き上げている。」と述べた。

出典:Glassonline.com

2. O-I社の地ビール向けArtesanal 500 びん

 O-I社がArtesanal 500びんを、地ビールやグルメビール向けのMyPourコンセプトでデザインし提供している。このびんは、地ビールやグルメビールの分野で重要とされる、より正確に注ぐことができるように設計されていて、非対称形状の首形状を持っている。首部の片側に本体と口部との間に斜めの接続部があり、びんの回転角度に応じて、ビールがコップに流れ込むのに影響を与える。このびんは南米の醸造所で使用されている。O-I社のInnovation Project ManagerであるSteffi Lenz氏は「この機能は、マイクロブルワリーとニッチ・サプライヤにとって特に興味深いものです。」、「私たちは、地ビールとグルメビールのお客様が飲み物と特別な関係を持っていることを知っています。私たちが提案したのは、この経験をさらに拡大し、MyPourのびん形状で提供することを再現することでした。」と話した。また、Von Bortstel醸造所の所有者であるMarcus von Bortsel氏は「新しいびんは小売店で商品を際立たせ、ブランドとの顧客関係を強化するための差別化要因である。」と語った。

出典:Glass International Weekly News 2017.08.08

訳注:びん形状は以下のURLで参照ください。

3. Croxsons社が限定品のジンびんを供給

 Croxsons社(英国)が、ブリストルのBramley & Gage/6 O’Clock Gin 社のBrunel Edition用の黒色びんを供給した。Brunel Editionは、6 O’Clockの限定版ジンで、初の新しいLondon Dry Gin。この限定版は産業革命当時に活躍したIsambard Kingdom Brunel氏を記念した製品。Croxsons社は6 O’Clockが2年前にびん形状変更して以来、青色びんを供給してきたが、限定版の黒色のバージョンは、独特で清潔でエレガントな外観を作り、ブリストルのGreen Chameleon社によってデザインされた複雑な銅ラベルを浮き立たせている。

出典:Glass International Weekly News 2017.08.17

訳注:びん形状などは以下のURLを参照ください。

4. Stölzle社Częstochowa工場がGPS社のISマシンを購入

 ポーランドにあるStölzle社Częstochowa工場が、高級化粧品市場向けのガラスびん生産用としてGPS社のISマシンを購入した。同マシンはドイツのエッセンのGPS社(Glas Produktions-Service)製のIS 10セクションDouble Gob / Triple Gob ISマシンで、B&BとNNPBで容器を高速生産する。Stölzle社が購入した新マシンは、最近GPS社によって特許取得された最新の技術を組み合わせている。これらの最新技術とドイツ製の品質とが、Stölzle社に同マシン購入の動機となった。同マシンは2017年8月初めに稼働の予定。

出典:Glass International Weekly News 2017.08.01

訳注:GPS社については以下を参照ください。

5. Linde社がNEGマレーシア社のエネルギー供給のため3,000万ユーロを投資

 Linde社は、マレーシア中部の顧客需要の増加に対応するために、ガスおよび液体の生産能力を拡大するために3,000万ユーロを投資する予定。この新施設は、NEGM社(日本電気硝子マレーシア)向けの酸素供給スキーム拡張の要となる。Linde社はHicom Industrial Estateで、新しいガスおよび液体生成空気分離装置(ASU)を建設する予定。新ASUは、Linde社がBukit Raja社とHicomで運営する既存のプラントのパイプライン供給ネットワークに統合される。この拡張プロジェクトは2018年に完了する予定。この新設備の製品は、ガラス、エレクトロニクス、ヘルスケア、食品、飲料など、マレーシア中部のさまざまな業界の顧客のニーズにも対応する。

出典:Glass International Weekly News 2017.07.26

6. Gerresheimer社がCorning社のValor Glassを生産

 Corning社とGerresheimer社が、Corning社Valor Glassの製薬業界への供給を加速する。Valor Glassはアルミノシリケートガラスで、強度、化学的耐久性および損傷抵抗性に優れ、硼珪酸ガラスより優れていて、薬品のより良い保護をもたらし、製薬企業や高品質の医薬品のスループットを高め、品質保証レベルを向上させることができるとしている。Corning社とGerresheimer社は2015年以来、協力関係にある。

出典:Glass International Weekly News 2017.07.26

7. Pasabahce社がエジプトのPearl Glassグループを買収

 エジプト産業省の関係者によると、トルコの食器メーカーPsabache社(http://www.pasabahce.com/en)がPearl Glass Group買収を5,000万ドルで完了した。貿易産業大臣Tarek Kabil氏は「Psabache社は、買収契約が完了するとすぐにエジプト市場に1億米ドルを投資する意向だ。」と述べた。更に、同社がエジプトにガラス会社を展開し、来年に生産を開始することを目指すと付け加えた。Psabache社は、エジプトとの間で締結された自由貿易協定により、米国、ラテンアメリカ、アラブ、アフリカ、東欧の市場に製品を輸出しようとしている。また、最近のエジプトのデルタ地域と地中海地域でのガス田発見によって、来年には同国で必要なガスの自給を達成すると見られている。

出典:Glass International Weekly News 2017.08.04

8. Heat Up Latin America社が600 t/dのメキシコの炉にカレットシステムを供給

 Hotwork International社の子会社であるHeat Up Latin America社が、改良型のカレット投入システムを使用してメキシコの600t/d,の溶解炉の火上げに成功した。詳細は不明だが、従来とは異なる方法でカレット投入時の粉塵を約90%削減しつつ、標準的なカレット吹きこみ方式と同じ時間で投入を完了した。

出典:Glass International Weekly News 2017.07.04

訳注:詳細が不明だが、粉塵90%削減ということで取り上げた。