2013年11月26日
海外情報(2013年11月分)
1.Ardagh Glass社Salem工場が150周年を祝う
日本の製びん各社も長い歴史を持っているが、2013年10月に米国ニュージャージー州にあるArdagh Glass社のSalem工場が150周年を迎えた。同工場は1863年にHall,Pancoast and Craven社として人工吹きでスタートし、1913年に自動製びん機を導入したという。工場はCraven Brothers (1881-1895), Salem Glass Works (1895-1934), Anchor Cap and Closure Corp. (1934-1938), Anchor Hocking Glass (1938-1983), Anchor Glass (1983- 2012)となり、2012年8月にArdagh Groupの所有となった。Salem地域最大の企業で従業員は約300名、日産約550トンの能力を持つ。最大の得意先はDSPGグループ(例えばDr.Pepper)で、他にワインびんなども生産している。
(Source;GPI Smart Brief October 23, 2013)
記事詳細リンク:
http://www.nj.com/salem/index.ssf/2013/06
/under_a_new_name_and_ownership_salem_citys_glass_plant_celebrates_150_years_in_operation.html
2.全世界でのワイン出荷量が2006年水準に戻る
OIV( the International Organization of Vine and Wine;本部パリ)は、スペイン、アルゼンチン、フランス、チリおよびアメリカでブドウ生産量が増加したことから、全世界でのワイン生産量が8.8%増加したと発表した。一方、消費量予測については慎重で、2012年対比で僅かに増加するのではとしている。
(Source;OIVホームページ)
記事詳細リンク:
http://www.oiv.int/oiv/info/enpoint2013
3.O-I社 カティサークプロヒビッション向けに黒色びんを製造
O-I社は、英酒造大手のエドリントングループが販売しているブレンディッドスコッチウィスキーの「カティサーク」の新しいブランドであるプロヒビッション向けに、1920年代の雰囲気を再現した黒色のびんを生産した。商品販売価格が30USドルなのでパッケージ価格が問題になるが、O-I社とエドリントン社は既存のカティサークストームと同じ形状、コルク栓等を使用することでコストの合理化をした。
(Source;The drinks report及びEndrington groupホームページ)
記事詳細リンク:
http://www.thedrinksreport.com/news/2013/15144-cutty-sark-prohibition-edition-launches-in-us.html
既存のカティサークびんリンク:
http://edringtongroup.com/our-brands/cutty-sark
4.facebookがTVコマーシャルを追い越す(アンホイザーブッシュ社)
アンホイザーブッシュ社は、本年初めてデジタルメディア、とりわけfacebookがTVコマーシャルを追い越したと語った。スマートフォンの急速な普及に伴い、バドワイザーやバドライトといった同社商品PRが消費者に届くというマーケティングの観点からすると、今日ではfacebookが他の放送媒体を凌駕するとしている。
(Source:Bevarage daily)
記事詳細リンク:
http://www.beveragedaily.com/Markets/Anheuser-Busch-Facebook-beats-any-US-broadcast-network-for-consumer-reach
5.消費者はリサイクルできる容器を望んでいる
Carton Council of North Americaの調査によると、消費者の85%以上は、メーカーが積極的にパッケージのリサイクルを支援することを期待し、4分の3以上は、パッケージがリサイクルされているかどうかを調べており、ほぼ半数は、メーカーの環境活動によってブランド選択が影響を受けるだろうと述べた。
(Source:GPI Smart Brief/Environmental Leader)
記事詳細リンク:
http://www.environmentalleader.com/2013/11/01/consumers-to-food-and-beverage-brands-step-up-recycling-efforts/
6.米国のローカル乳飲料メーカーはガラスびんを選択
Stanpac社は、米国の全国ブランドではない地域やローカルの乳飲料メーカーは、全国ブランドとの差別化を図るために、容器としてガラスびんを選択することが増加しているとしている。
(Source:GPI Smart Brief/Food Production daily)
記事詳細リンク:
http://www.foodproductiondaily.com/Packaging/US-regional-milk-differentiation-efforts-driving-glass-demand-Stanpac
7.EUの閣僚が野心的なCO2排出削減目標を促す
EUの政策意思決定者達は、来年、 1990年対比で2030年までに35%~50%の炭素削減目標を宣言するように見える。ベルギー、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポルトガル、スロベニア、スペイン、スウェーデン、英国の環境大臣達が “野心的かつ即時のEU低炭素行動”を求める共同声明を出している。これらの大臣達はグリーン成長グループとして知られていて、EUの排出量取引制度(ETS )の欠陥の見直しも求めている。経済不況に引き続く排出枠の供給過剰の結果、炭素市場では現在5ユーロ/トン以下で取引されており、これではクリーンエネルギーの使用へと大きくシフトチェンジするのを計画するには不十分となっている。1) 戦略的な政策アプローチにはいくつかの違いがあり、英国は、2015年にパリで開催される国連の会議で1990年と比べて2030年までに排出量の50パーセントカットという大胆な約束をする必要があると述べている。
(Source;FEVE NEWS Nov.2013 抄訳)
1)訳者注:
他のニュースソースによれば、EUのETSは世界の炭素市場の9割を占める。しかし、クリーンエネルギーを効果的に普及させるには30ユーロ/トン以上が必要とされ、EU ETSはクリーンエネルギーを目指す確実な基盤とは言えなくなりつつあるとしている。