2020年08月21日

海外情報(2020年8月分)

1. インドのピラマルガラス社が売り出される

8月11日 グラスインターナショナルは、インドのピラマルガラス(Piramal Glass Private Limited)社が8億ドル(920億円:1ドル115円換算)で売りに出されたと報道した。同社は、購入先を見つけるためにバンクオブアメリカ(Bank of America)とアクシスキャピタル(Axis Capital)を指名し、取引に関心のある複数の多国籍企業、ドイツのゲレシャイマー(Gerresheimer)社、フランスのセイベルグラス(Saverglass)社 とヴェレソンス(Verescence)社、などにアプローチしている。
同社はインドに2カ所、スリランカと米国に1カ所の合計4工場を持ち、12基の炉と65の生産ラインがある。

出所:glassinternational.com

訳者注:記事詳細は以下のURLを参照ください。

ピラマルガラス社については以下のURLを参照ください。

セイベルグラス社については以下のURLを参照ください。

ヴェレソンス社については以下のURLを参照ください。

2. アルダー社が溶解エネルギー削減目的でカレット置き場に屋根を設置

以前に当協会で視察訪問した、アルダー社ドンヘン工場ではカレットは野積みされ、雨や雪の影響を受けていた。しかし、同工場は、野積みしていた緑カレット置き場の一部に屋根を新設し、これによって年間約10,000GJのエネルギーを削減したという。副次的に排水システムの有機性廃棄物の削減にもつながる。

出所:glassinternational.com

訳者注:年間削減量10,000GJを金額換算すると、オランダのLNG価格は約4.3ドル/MMBtu(JOGMEC:2019年10月17日付 天然ガス・LNG最新動向①による)なので、約45万円相当。同工場のやれること何でもやるという強い意志を感じる。記事詳細は以下のURLを参照ください。

3. ヴェトロパック社がモルドバのガラスびん工場を買収

8月6日 ヴェトロパック社(Vetropack Group)は、モルドバのキシナウ(Chișinău)にある二つのガラスびん工場(GCC:Glass Container Company及びGCP:Glass Container Prim)の買収契約を締結したと発表した。これによって、中央および東ヨーロッパにおけるヴェトロパック社の市場での地位が強化される。

出所:www.vetropack.com

訳者注:記事詳細は以下のURLを参照ください。

記事中のGCCとGCPをネット検索すると、以下に示すようにいずれもURLがwww.gcc.mdとなっており、同じ会社の別ユニットと思われる。

4. ホーングラス社ブラジルに新子会社、南米事業を拡大

8月14日 グラスインターナショナルがブラジルのサンパウロに新しい子会社ホーングラスブラジルを設立、南米全域のガラス産業の窓口として事業を拡大していると報じた。

訳者注:記事詳細は以下のURLを参照ください。

この記事掲載のホーングラス社がカバーする地域を示した世界地図は、一見の価値はあると思う。

5. ホットエンドのレーザマーキング

食品業界でトレーサビリティーは非常に重要で、これは食品に直接接触する容器についても言える。少し旧聞になるが、7月8日グラスインターナショナルは、これについて、個々のガラスびんを追跡できる普遍的なレーザマーキングについて、O-I社、ティアマ社(TIAMA)、ベラリア社などが加入している自主規格制定団体セティエ(CETIE)で検討していると報道した。

出所:glassinternational.com

訳者注:記事詳細は以下のURLを参照ください。

欧州に行かれた方々は、ガラスびんの首部にQRコードに似たマークが入っているのを見かけた事があると思う。以下のCETIEのウェブサイトから、2019年5月に、DT40.00ガラスびんのホットエンドレーザマーキング(DT40.00-HOT-END-LASER MARKING ON GLASS CONTAINERS)という自主規格ができており、関連文書としてDT-28.00 ガラスびんへのコールドエンド及び充填作業でのレーザマーキング(DT28.00 – LASER MARKING ON GLASS CONTAINERS AT COLD END AND AT FILLING OPERATION)があることが判ったが、いずれも会員でないと内容を知ることはできない。

CETIEについては以下のURLを参照ください。