2014年07月23日
海外情報(2014年7月分)
1.2014年-2024年の世界のガラス容器市場予測
ガラス容器市場は次の10年間は成長するが、多くの場面で経験してきたように、より強く、軽くそして安価で輸送も楽な他素材容器との競争激化に直面すると予測されている。中でも、短期的にはプラスチックのパウチが最大の脅威と考えられている。
ガラス容器市場の将来はどのようになるのかなど、詳細は以下のURLから報告書が有料(1ユーザライセンスは2,985US$)で参照できる。
http://www.reportlinker.com/p02148720/Glass-Packaging-Market-Forecast-2014-2024.html
出典: FEVE NEWS FN 439-0714
【訳者注】
Reportlinkerは、ネット上にある調査報告書を集積した最大級のサイト。政府関係から民間企業までの調査報告書を集積し、有料で提供している。今回紹介した市場予測報告には、国内企業として日本山村硝子株式会社と興亜硝子株式会社が入っている。
2.EUの新しいリサイクル目標
EUは7月2日に、原材料の再利用を目指す循環型経済戦略の新しいリサイクル目標を公表した。この目標には強制力はなく、又、EU議会の承認を得る必要はあるが、各国に対して2030年までに都市廃棄物の70%、容器包装の80%をリサイクルするように求めている。更に容器包装物については、素材別に、2020年から2030年の間に、プラスチック容器は60%、木質容器は80%、鉄製容器、アルミ容器及びガラス容器は90%、紙製容器は90%まで徐々に増加するように求めている。更に、各国に対して2025年までにリサイクル可能な廃棄物(これにはプラスチック、紙、金属、ガラスおよびバイオ廃棄物も含まれる)の埋立廃棄を止めることを義務づけている。
出典: FEVE NEWS FN 439-0714
3.FEVEの新会長にO-I社のEriku Bouts氏が就任
Erik Bouts氏は現在O-I Europeの社長であるが、FEVEの会長に就任した。同氏は就任にあたり次のように述べた。「FEVE会員、事務局及び各国業界団体と密接に協力し、循環型経済モデルを更に発展させ、EU製造業部門での競争力強化に向けて働けることを期待しています。ガラスはユニークな特性を持った素材です。そのような特性を活かし、基礎的な包装材料であり続ける必要があります。」
Bouts氏はドイツVerallia社CEOのStefan Jaenecke氏の後任として2年間の任期を努める。
出典: FEVE NEWS FN 439-0714
4.O-I社がイノベーションセンターの成功を祝った
Owens-Illinois (O-I)社は、同社にとって既に大切な資産となっている米国オハイオ州トレドに設置したR&D部門とパイロットプラントを複合したイノベーションセンターの公式開所を祝った。同センターは24,000sqftの敷地に、典型的な製造工場の約1/10のテストプラント(20t/dの酸素燃焼窯、2ラインの成形・検査ライン)を備えている。このイノベーションセンターで、O-I社は、ガラスびん生産の新しい概念を発展させ、ガラス溶解および成形プロセスを革新するような新技術の評価・探求を行っている。同社のR&D担当Ludovic Valette副社長は次のように述べた。「R&D担当、新製品開発担当および製造担当との協同によって、当社はお得意先への試作品提供の速度や製造プロセスの試験的な変更速度を大幅に上げることができた。当社は、我々が受ける挑戦的課題を、ガラスびんが食品及び飲料業界において他素材に対してリーダシップをとる機会と捉えている。」
出典: FEVE NEWS FN 439-0714
5.Motim社が80周年を祝う
ハンガリーの電鋳耐火物を生産するMotim社が、6月に80周年を祝った。この祝賀会には、地元、得意先、納入業者、代理店及び同社幹部など数百名が参加した。Motim社の常務取締役であるSzilvia Gerezdes女史が、父上の社史紹介のあと、米国、日本、南米およびEUからの参加者を前に短い挨拶をした。
出典:Glass International Weekly Bulletin
【訳者注】
記事詳細及び祝賀会の写真などは次のURLを参照。
http://www.glass-international.com/news/view/motim-celebrates-80-years
これまでガラスびん業界で活躍する女性を拾って紹介してきたが、関連する耐火物メーカのMotim社の常務取締役が若い女性とは知らず、ご紹介することにした。