2023年01月31日
海外情報（2023年1月分）
1. 欧州の2022年ガラスびん生産量が歴史的な23百万トンを記録
本年1月12日に“ワインガラスびん：明るい未来”と題したウェビナーが、モデレータとしてワイン評論で著名なアンネ・ブルシェット氏（Anne Burchett）を迎えO―I社主催で開催された。このウェビナーには、主催したO-I社からミリアンテ・リーマン氏（Melianthe Leeman：O-I社ワイン及び蒸留酒全体統括取締役）を含め7名が登壇、様々な識見が披露された。このなかで登壇したFEVE事務総長のアデリン・ファレル氏（Adeline Farrelly）は「2022年の生産量は23百万トンで歴史的な記録の年となった。また、市場に出荷されたガラスびんの80％がリサイクルのために回収された。その一方で、高いインフレ率、エネルギーコスト上昇といった課題もある。」と語った。
出所:glass-international.com
また、ウェビナー（約2時間45分）詳細については次のURLから視聴ください。
2. フランスのヴェラリア社が英国アライドグラス社を買収
昨年11月、英国の西ヨークシャー都市州リーズ（Leeds, West Yorkshire）に拠点を置くアライドグラス社をフランスのヴェラリア社が315百万ポンド（約498億円：1ポンド158円換算）で買収。これに伴いアライドグラス社は社名をヴェラリアUKと変更した。アライドグラス社はプレミアムな蒸留酒分野、特にスコッチウィスキー、ジンなどのびんを得意としている。
出所:glass-international.com
記事詳細については次のURLを参照ください。
また、ヴェラリア社のHPに以下のURLの記事が掲載されている。
ヴェラリアUK社については次のURLを参照ください。
| 訳者注： | ヴェラリアUK社は溶解炉4基（溶解量合計：450t/d、フリント、色ガラス）、従業員600名程度の規模。次のURLのユーチューブ動画にアライドグラス時代のドローン空撮画像がアップされているので参照ください。 |
3. ヴィドララ社が脱炭素に向けノルベントエネラシア社と戦略的パートナーを組む
スペインのヴィドララ社（Vidrala）は、再生可能エネルギーを専門とするエンジニアリング企業であるノルベントエネラシア社（Norvento Enerxia）と脱炭素に向けて戦略的パートナーシップを組む。ノルベントエネラシア社は、ヴィドララ社のクリソノヴァ工場（Crisnove）にスペインで最大規模となる12MWの大規模太陽光発電設備建設にも参画し、同工場のCO2排出量を年間9,000トン削減の支援を行う。更に、ノルベントエネラシア社はヴィドララ社のポルトガルや英国の工場の脱炭素にも関わり、ヴィドララ社の燃料転換・脱炭素戦略のコンサルタントとして働く。
出所:glass-international.com
記事詳細は次の二つのURLを参照ください。
- https://www.marketscreener.com/quote/stock/VIDRALA-S-A-75235/news/Vidrala-S-A-reaches-strategic-agreement-with-Norvento-Enerx-a-to-accelerate-its-decarbonisation-pl-42601301/?utm_medium=RSS&utm_content=20221222
- https://www.glass-international.com/news/vidrala-partners-with-norvento-enerxia-for-decarbonisation-strategy
ノルベンとエネルシア社については次ぎのURLを参照ください。
ヴィドララ社については次ぎのURLを参照ください。
4. GMIC他が参加する水素アライアンス（11月海外情報続報）
1月18日付けでグラスインターナショナルは、米国ガラス製造産業連合会（GMIC）などがアライアンスを組む五大湖地域クリーン水素連合（GLCH：The Great Lake Clean Hydrogen coalition、五大湖地域クリーン水素連合）が、米国政府が作ろうとしている水素ハブに関して米国エネルギー省（DOE）に79団体から応募・提出された概要案から採用され、正式提案書を提出することとなった。なお、DOEは33団体からの概要案を採用しており、正式提案書をみて最終的に5～7の提案を採択するようだ。正式提案書提出の期限は4月23日となっている。
出所:glass-international.com
記事詳細については次のURLを参照ください。
| 訳者注： | GLCHにはGMICの他、個社として五大湖地域に生産拠点を持つO-I社他も参加しているが、記事によれば、リンデ社（Linde）、エナージーハーバー社（Energy Harbor）,クリーブランドクリフ社（ Cleveland-Cliffs）, GEエアロスペース社（GE Aerospace）およびトレド大学（the University of Toledo）が引っ張っているとしている。また水素を電気分解で作る予定にしているが、その電源が原子力発電を主として補助的に太陽光発電などの再生可能エネルギーを使用するようだ。 リンデ社ほかのHPは次のURLを参照ください。 リンデ社（Linde）同社は米国にいくつか関連会社があり代表的と思えるURLを紹介する。 エナージーハーバー社（Energy Harbor）はイリノイ・メリーランド・ミシガン・ニュージャージー・オハイオ・ペンシルバニアの各州をカバーしている。 クリーブランドクリフ社（Cleveland-Cliffs） GEエアロスペース社（GE Aerospace） トレド大学（the University of Toledo） |