2023年03月30日

海外情報(2023年3月分)

1. ヴィドララ社がイベリア半島で最大の溶解炉を立ち上げ

ヴィドララ(Vidrala)社がポルトガルのマリーニャグランデ(Marinha Grande)にあるガロヴィドリオ工場(Gallo Vidrio)に1億ユーロ(約143億円:143円換算)の投資をし、イベリア半島で最大の溶解炉を立ち上げた。この炉は、利用可能な最高の技術で設計されており、高度に電化され、CO2排出量を大幅に削減できる。さらに、この新しい炉は、増大する市場の需要を満たし、長期的な供給を確保することを目指して、顧客サービス提供に重点を置いて、工場の生産能力を50%以上増加した。また、高度な技術を備えた新しい倉庫の建設による物流インフラの拡大、輸送艦隊の増加、再生可能電力の自家発電施設への投資など大幅な近代化が図られている。

出所:vidrala.com

記事詳細については次のURLを参照ください。

訳者注: 推察するに、ヴィドリオ工場は大幅に近代化され生まれ変わったようだ。記事は直接的には触れていないが、CO2を大幅に削減するという記述から考えて 大容量ブースターも設置していると推測される。また、デジタル化とプロセス自動化も図られ、最先端の生産および検査設備が設置されている。更に、製造現場のレイアウトも大幅に更新された模様でより安全で快適な作業環境になっているとしている。

2. ネットゼロ生産の中心となるグラスフューチャーズ

3月14日 インサイダーメディア(insidermedia)社は、5,400万ポンド(約86.4億円:160円換算)をかけたセントヘレンズ(St.Helens)にあるグラスフューチャーズ(Glass Futures)の施設が今年後半に稼働する予定と報道した。また、この施設でガラスおよび基礎産業の脱炭素化に焦点を当てた業界および政府が支援する研究開発プロジェクトが行われる事、会員が新技術の試験と試験のためパイロット規模の炉も提供する事、全体で441人の作業員(このうち36%がセントヘレンズと周辺地区住民)が雇用される事なども報道された。

出所:insidermedia.com

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3. ヴェラリア社がイタリアに酸素燃焼の新炉を建設

2023年3月20日 グラスオンライン(Glassonline)はヴェラリア(Veralia)社がエアリキード(Air Liquide)社と手を組んで、イタリアのペーシャ(Pescia)にある工場に酸素燃焼の新炉を建設すると報道した。酸素はエアリキード社が新世代のオンサイト製造設備を建設し供給する。エアリキード社は、ガラス製造に必要なエネルギー量をさらに削減するために、ガラス炉から放出される熱を回収する独自の技術HeatOxTMも提供する。これによってペーシャ工場のCO2排出量(スコープ1および2)の18%が削減される。

出所:glassonline.com

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訳者注: オンサイトでの酸素製造装置は国内他社からも提供されている。
こういった記事に接すると、オンサイトでの水素製造、炭素捕集と合わせての合成メタン製造、再生可能発電、なども視野に入ってくるのではと思う。

4. BAガラス社がブカレスト工場に大規模投資

ポルトガルのBAガラス(BA Glass)社が、ルーマニアのブカレストにある工場に5,800万ユーロ(約83億円:143円換算)を投資する予定。この投資は2023年第4四半期に完了する予定。
BAガラス社は2025年に稼働する新炉にも投資しており、これらによってルーマニアでのBAガラス社の生産能力は3年間で倍増する。

出所:glass-international.com

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訳者注: BAグラス社については以下のURLを参照下さい。

5. ヴェラリアブラジル社の2番目の炉が稼働

ヴェラリアブラジル(Veralia Brasil)社のジャクチンガ(Jacutinga)工場の2番目の炉が稼働。ブラジル国内市場での需要増加に対応することを目指している。

出所:glass-international.com

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6. ボルミオリルイジ 2030年までにCO2排出量半減

イタリアのパルマ(Parma)を拠点とするボルミオリルイジ(Bormioli Luigi)社の美容ビジネスユニット担当取締役であるシモーネ・バラッタ(Simone Baratta)氏は市場上層部における同社位置づけが製品品質とプロセス革新に向かわせたと述べた。
同社は2030年までにCO2排出量半減を目指して環境にやさしいプロセスに多額の投資を行っており、全電気溶融炉の他に水素燃焼の共同開発プロジェクトにも参加している。

出所:aziende.publimediagroup.it

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訳者注: 同社の持続可能性に向けた活動や、全電気溶融、水素燃焼などについてはそれぞれ以下のURLを参照下さい。
持続可能性に向けた活動:
全電気溶融:
水素燃焼: