2023年04月06日

「ガラスびん」の利⽤に関する消費者意識調査2023の報告 (2022年12⽉実施)

⽇本ガラスびん協会では、⼀般⽣活者の「ガラスびん」の利⽤状況やイメージ、評価、潜在ニーズ等を分析し、「ガラスびん」の利⽤促進と今後のプロモーションの参考資料とするため、1000名を対象にアンケート調査を実施いたしました。今回の調査では、2008年と2014年に⾏った調査項⽬のほか、ガラスびんの環境特性やSDGsに対する意識を探るため、新たな項⽬を加え実施しました。

コロナ禍により私たちの⽣活様式が変わっていく中で、次世代の若者をターゲットにした分析も重要であると考えています。
ガラスびんは天然素材が主原料であることや、⽔平リサイクルできる容器であることなどは世代に関係なく広く認識されていることがわかった⼀⽅で、若い世代にとっては、⽣活習慣でガラスびんに接する機会が少なく、ガラスびんに対する理解が得られていないという実態も⾒えてきました。
(実査委託先︓楽天インサイト株式会社)

主な調査結果は以下となります。

1)ガラスびん⼊り商品の購⼊状況について

  • 素材別の容器購⼊状況では、利便性の⾼いPETボトルがどの世代でも最も⾼くなっています。
  • ガラスびん購⼊状況は前回調査よりも低下しました。

2)ガラスびんの環境性について

  • ガラスびんの⼤きな特徴である3Rすべてに対応できることは約70%の認知を獲得。
  • ガラスびんは「そのままリユースできる」という評価が59%もあり、「環境にやさしい容器」に関する質問では、紙容器に次ぐ⾼評価を得ました。
  • 評価結果では、⾼年齢層に⾼い評価を獲得する⼀⽅、若年層の評価は低く、世代間に⼤きなギャップがありました。

  • ガラスびんは素材劣化をしないため、何度でも繰り返し再⽣できる「⽔平リサイクル」が可能な容器です。
  • ガラスびんの⽔平リサイクルを⽀えるのは、分別廃棄をする消費者の意識、資源回収する⾃治体、再⽣資源として処理をする事業者の⾼度な資源循環システムですが、認知率は50%に満たない結果となり、課題が浮き彫りとなりました。

  • ガラスびんの主な原料は砂。その内訳は「けい砂」「⽯灰⽯」「ソーダ灰」の天然素材です。
    そのため海を環境汚染することがなく、環境負荷の⾮常に低い容器です。
  • 近年のマイクロプラスチック等への関⼼の⾼さもあり、ガラスびんが海洋汚染対策に適した容器であるという認知率は約60%にのぼりました。
  • 世代別に⾒ると、SDGsに関する質問では、Z世代が他の世代より⾼くなる傾向が⾒られました。

  • ガラスびんが最も⾼い評価を獲得。「びんtoびん」の⽔平リサイクルへの⾼い期待が読み取れました。
  • 商品の環境性と購⼊意向調査では、Z世代が最も環境配慮の意識を持っていることがわかりましたが、⼀⽅で、ガラスびん購⼊意向や具体的な⾏動には連動しておらず、同世代への訴求活動の必要性が明らかになりました。

  • 全体の半数以上が環境負荷の低いリユースびんを積極的に使いたいと回答しました。
  • 「環境意識の⾼い」属性で⾒ると76%が積極的に使いたいと回答。
  • ガラスびんはリユースが可能なため、使えば使うほど環境にやさしい容器であるため、より⼀層の利⽤促進が求められています。

  • 「⾷の安全意識の⾼い⼈」や「年齢層」が⾼くなるほど、ガラスびんへの評価が⾼くなる傾向が⾒られました。
  • 無機素材を主原料とするガラスびんの⼤きな特徴は、⾷品や飲料等が有機素材に触れない唯⼀の密封包装容器である
    ことです。
  • ガラスは安定性も⾼く、有機物質も溶出しないため、安全で衛⽣的。におい移りもないため、気持ちよく利⽤できる容器です。

  • 欧州では91%の⼈がガラスびんを最も良い容器として家族や友⼈に勧めたいと回答(2020年 消費者意識調査 FEVE調べ)していますが、その結果を受けてガラスびんを⾒直したいかという質問に対して約58%の賛同が得られました。
  • なかでも、ベビーブーマー世代では77%と⾼い回答を獲得。
  • ガラスびんは⾼年齢層になるほど評価が⾼く、低年齢層の評価が低くなる傾向が⾒られました。
  • SDGs教育を受けているZ世代では、「⾮常にそう思う」と答えた⼈がY世代を上回る結果が⾒られました。
  • ただ、Z世代は幼い時から他素材容器を利⽤する機会が多く、ガラスびんに対する理解が得られていないことがわかりました。

3)アンケートを受けて

調査全体を通して、環境への関⼼の⾼まりもあり、若い世代ほどガラスびんが環境への負荷が低いという知識が浸透しつつあることがわかりました。⼀⽅で、若い世代ほど⽇常⽣活においてガラスびんとの接点が少なく、ガラスびんをどのように⽣活に取り⼊れていくかという点において、課題があることがわかりました。

今後の需要を担う若い世代に対し、ガラスびんの価値を伝える訴求活動と同時に、購買につながる機会づくりの必要性が明らかになりました。

  • 調査年⽉:2022年12⽉
  • 調査⼿法:インターネット調査
  • 調査対象者:全国15〜79歳の男⼥
  • 実査委託先:楽天インサイト株式会社

調査サマリーのダウンロード 調査結果のダウンロード

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ガラスびん商品を使った商品企画や、採用を検討されている企業様におきましては、「環境に対する意識」や「食品の安全性に対する意識」にて有効な調査結果がございますので、ぜひ本資料をご参考・ご活用ください。