2015年03月27日
海外情報（2015年3月分）
1．O-I社がBennu Glass社のKalama工場（米国 ワシントン州）を買収
O-I社は、米国ワシントン州シアトルの南約180kmのKalamaにあるBennu Glass社の工場（従業員90名）を買収した。同社はこれによって、米国西海岸で成長しているワイン市場と地ビール市場へのガラスびん供給能力を強化する。同工場は2008年にCameron一族が設立したが、先進的な電気溶融炉での着色ガラス製造がうまくいかず、2009年9月に閉鎖され、2010年3月に競売でBennu Glass社が64.8百万ドルで落札、35百万ドル（このうち酸素・ガス燃焼炉に約13百万ドル）を投資して再稼働した。
出典：Glass International 2015.March digital edition
2．Stolzle社がCiroc Ignite社向けに光るびんを開発
少し古い話になるが、2014年10月にStoltle社はナイトクラブで最高の効果を発揮するように、ガラスびんに紫外線で光る樹脂コーティングを施し、びん底にLED照明を取り付けたガラスびんを開発した。ガラスびんに施されたCircoのロゴマークが白く光る効果もある。このびんは、同社グループのStolzle Flaconage社が生産を担当し、英国市場のみで販売されている。同社は様々な加工を施したびんを顧客に提供している。
出典：Glass International Weekly News Bulletin
ガラスびんの写真などは以下のURLをご覧下さい。
http://www.glass-international.com/news/view/stoelzle-bottle-lights-up-uk-clubs
3．サンゴバンVerallia France社
売却が検討されているVerallia France社のインタビュー記事が、Glass International誌に掲載されている。同記事によると、Verallia France社はフランス国内に6工場（Charon-sur-Saone 、Cognac、Lagnieu、Oiry、Saint-Ramain-le-Puy、Vauxrot）ある。他に100％子会社のVOA社（Albi工場 溶解炉2）、加工専門のSaga Décor（Pont-Sainte-Maxence）があり、約35億本/年を生産し、従業員数は
1，870名となっている。Veraliaグループ（北米を除く）の2013年度売り上げは24億ユーロ、営業利益266百万ユーロとなっている。この中でVeralia Franceは大きな位置を占めていて、全世界の約20%がVerallia France製。フランスの市場は成熟していて、大きな増減はない。そのような中でロゼのワインが国内外ともに人気があり、1.5Lから15Lという大容量のびんが増えている。また、有機食品、プレミアム飲料水、プレミアムオリーブオイルといったニッチな市場でトレンディーな商品となっている。またStolzle社のようなコーティングではなく、ガラス生地自体が紫外線で光るびんも開発している。
出典：Glass International 2015.March digital edition
ガラスびんの写真などは以下のURLをご覧下さい。
http://issuu.com/quartzmetals/docs/glass_march_2015_70df52572d796b
4．ガラスびんを使う上での適切な配慮
Glass International誌の3月10日付けweekly newsに、“ガラスびんを使う上での適切な配慮”という、ガラスびん自体に焦点をあてた特集記事が掲載されている。これは、Glass Technology Services (GTS)社が様々な顧客からお問い合わせを受けたなかで、ガラスびんを市場に出荷する場合に最低限守るべき事柄、とりわけて飲料・食品向けガラスびんの化学的、物理的試験の概要となっている。例えば、組成、公害関連、原料などの定期的な分析、徐冷、コーティング、操炉などの適切な管理、要求事項への真摯な対応、対応が適切であったかどうかは市場の評価による、得意先の考えや法的要求事項の中身をしっかり確認するといった事が必要ということが述べられている。
出典：Glass International Weekly News Bulletin
http://www.glass-international.com/news/view/feature-what-does-due-diligence-mean-for-glass-packaging
5．エムハート社 中南米で好調
Bucher Emhart社の2014年度売り上げは12.3%増の約420百万ドルとなった。市場全体としては、ISMと検査機は前年とほぼ同じレベル。地域別では中南米でのプロジェクトの動きが活発。ガラスびんメーカは既存機械の保守メンテナンスに投資している。この結果、スペアパーツおよびサービス事業が拡大している。O-I社との協業が大きな負荷にもなっている。
出典：Glass International Weekly News Bulletin
http://www.glass-international.com/news/view/central-american-activity-boosts-emhart-sales