2023年09月25日
海外情報(2023年9月分)
1. シシェカム社 溶解炉全てにデジタル溶解炉監視装置を設置
シシェカム(Sisecam)社は『イノベーションソリューションでビジネスパートナーとチームを組む』という標語のもと、パネラテック(PaneraTech)社のデジタル溶解炉監視装置(DFM:Digital Furnace Monitoring)を全ての溶解炉に導入する。シシェカム社は、2013年にパネラテックのスマートメルター(Smartmelter)で耐火物の残存厚さ測定装置の開発・評価に協力、2016年にパネラテック社は最初の商用スマートメルターをシシェカム社の溶解炉に設置し、この方法はその後、シシェカム社の標準的な測定方法となった。今回、パネラテック社は溶解炉操作をより少人数で行う為に、炉操作の全デジタル化を目的するDFMを今後3年間で全てのシシェカム社の炉に設置する。これは熟練者が退職し経験の少ない若い作業員が増加する中で魅力ある方法となっている。
出所: glass-international.com
訳者注: | 人手不足が深刻化する中、デジタル化・AI化への投資は避けて通れない。 記事詳細は以下のURLを参照ください。 |
2. オローラ社がサバーグラス社を買収
オーストラリアのオローラ社(Orora)が、フランスのサバーグラス社(Saverglass)を13.9億ドル(約2,015億円:145円換算)で買収した。サバーグラス社は2016年に投資グループのカーリー(Carly)に買収されて以降、グレイグース(Grey Goose)、ヘネシー(Hennessy)およびクレマン(Rhum Clement)といった高級蒸留酒向けの製品を生産している。サバーグラス社の年間売上は約12億ドル(1,740億円)、フランス、ベルギー、メキシコ、UAEなどに工場を展開(全6工場)し、メキシコではテキーラ市場に向けに多額の設備投資を行っていた。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
3. ベトロパック社の純売上が増加
ベトロパック社の純売上が2022年の4.35億CHF(約718億円:165円換算)から2023年は4.779億CHF(約788億円)に増加した。2023年上期は前期比9.9%増だったが下期は落ち着いた状況になると予測している。
出所: glass-international.com
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4. AGCが排ガス回収CO2からのメタノール製造の研究を開始
AGC社は三菱ガス化学社の持つメタノール製造技術を使って、AGC鹿島工場の溶解炉排ガスから回収したCO2と再生可能エネルギーで作った水素を使った循環炭素メタノール(CCM;Circular Carbon Methanol)の製造・販売の研究を開始する。
出所: glassonline.com
訳者注: | このようなニュースに接するとCCU技術も実用化が間近いように感じる。 記事詳細は以下のURLを参照ください。 |
5. イタリアのジニャーゴ社がロゴを統一
イタリアのジニャーゴ社はイタリア、フランス、ポーランド、米国に拠点を持って生産・販売を行ってきたが、これまでは各国で異なるロゴを使っていた。今回グループとしての統一感を持つために、会社のロゴを新しくジニャーゴベトロ(Zignago Vetro)に統一する。
出所: glassonline.com
訳者注: |
ジニャーゴ社に限らず、買収などで事業を拡大する時、買収前の名称を残したままに事業を継続する事がある。しかし、旧名称を残すと変化を感じ取れず、全体としての一体感が醸成されないという事もあり、ロゴを統一したものと思う。 記事詳細は次のURLを参照ください。 |
6. アルダーガラス社 動画紹介
9月8日グラスオンラインが、アルダーガラス社ヨーロッパ(AGP Europa:以降AGPヨーロッパとする)のアンバー薬品びんの記事を掲載した。この記事の中に生産工程の動画があったので紹介する。
また、AGPヨーロッパ社の持続可能に関係して、次世代溶解炉(NextGen Furance:350t/d))の動画があったので紹介する。
出所: glassonline.com
訳者注1: | 動画の中で薬品びんの原料として石灰石と共にドロマイトあげられており、国内に輸入されているガラスびん詰め商品について、ガラス組成を確認する必要があるのではないかと感じた。 |
訳者注2: | 次世代溶解炉(AGPヨーロッパのオベルンキルヘン工場に設置)は350T/d(色調:茶)、80%再生可能電力+ガス燃焼(溶解敷から電極挿入)、将来的には残る20%のガスをグリーン水素に置換するとしており、また同社の全世界の工場に拡大するとしている。なお同工場でのプロジェクトはドイツ連邦 経済・気候保護省(Federal Ministry of Economic Affairs and Climate Action)及びEUの次世代EU(NextGeneration EU)から支援を受けて行われている。 |
訳者注3: |
アルダー社について、今後、AGPヨーロッパ、AGP北米と表記する予定にしている。 記事詳細は次のURLを参照ください。 上記記事の動画については次ぎのURLを参照ください。 AGPヨーロッパ社次世代溶解炉(NextGen Furnace)動画は以下のURLから参照ください。 |