2015年06月24日
海外情報(2015年6月分)
1.Vetropack社がBormioli Rocco社のガラスびん工場を買収
6月5日 スイス、オーストリア、チェコ、スロバキア、クロアチア、ウクライナに拠点を持つVetropack社は同社のホームページで、Bormioli Rocco社よりミラノにある食料・飲料用ガラスびん生産を行っているTrezzano sul Naviglio工場を買収すると報じた(買収価格は公表されていない)。2014年のVetropack社輸出実績の20%はイタリア向けであったので、この買収によってVetropack社はイタリア市場の占有率を上げることになる。同工場の年間生産量は約14万トン、売り上げは約60百万ユーロ、従業員数は260名。
出典:Vetropack社プレスリリース
http://www.vetropack.com/htm/news_3.htm
2.Saint-Gobain社が容器部門のVerallia売却でApollo社と交渉に入る
Saint-Gobain社はニューヨークに拠点を置くファンドであるApollo社が提示した総額2,945百万ユーロで、容器部門であるVeralliaの売却交渉に入った。Saint-Gobain社は交渉相手としてApollo社を選択した理由として、Apollo社の提示内容が良かった事、同社のこれまでの実績及び容器部門のVeralliaで働く従業員に対する対応などを上げている。Saint-Gobain社の容器部門であるVarelliaの売り上げは約2,391百万ユーロ(2014年4月に同グループから離脱した北米Veralliaを除く)、13カ国に47工場、従業員数約1万人。両社の売却合意についてはSaint-Gobain社の従業員組合との説明手続きが必要になる。また、売却を完了するには、EU議会の独占規制当局の承認が必要となるが本年末には手続きが完了する予定。
出典:Saint-Gobain社プレスリリース
https://www.saint-gobain.com/en
【訳者注】
Saint-Gobain社は2015年に350周年を迎えた。64カ国で操業し、2014年の売り上げは約410億
ユーロ、従業員数約18万人となっている。今回の売却は、Saint-Gobain社変革戦略の一環。
3.世界のワインと蒸留酒市場が減少
6月3日 the drink businessは、2014年、世界の蒸留酒(Spirits)市場は前年比0.1%、ワイン市場は1.1%減少したと報じた。蒸留酒は南北アメリカ、CIS、及び欧州で減少、アジア太平洋地域及び中近東では増加、中でも中近東が輸入及び同地域での生産量供に伸ばしている。これに対して、CISではワインの消費量は同地域での政治的、経済的不安定さを反映してか減少。
出典:The Drink Business
http://www.thedrinksbusiness.com/2015/06/global-wine-and-spirits-markets-in-decline/