2025年02月28日
海外情報(2025年2月分)
1. O-I社2024年の業績
O-I社の2024年業績が公表された。CEOのゴードンハーディー氏(Gordon Hardie)は、「2024年は純売り上げおよび利益が下がるというO-Iにとり試練の年であった。」と述べた。
2024年純売り上げ: | 65億ドル(約9,945億円:153円換算)前年比8%減 前年比減少の主な理由:平均売価2%低下、販売トン数4%低下など。 |
税引き前純益: | 3,800万ドル(約58億円)前年6,700万ドル(約103億円) |
各地域別業績
アメリカ: | 営業利益3.92億ドル(約600億円)前年5.11億ドル(約782億円) 前年より減少の主な理由:売価の低下、販売トン数3.5%減、営業コスト増など。 |
ヨーロッパ: | 営業利益3.56億ドル(約545億円)前年6.82億ドル(約1,043億円) 前年より減少の主な理由:売価の低下、販売トン数4%減、営業コスト増など。 |
2025年業績見通し: | 売価、販売トン数ともに2024年と同程度かやや低下と見込まれている。 |
出所: www.o-i.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
訳者注: | ヴェラリア社(Verallia)、ヴィドララ社(Vidrala)、ゲレスハイマー社(Gerresheimer)などの2024年業績発表はこれからのようで、今後、発表され次第順次取り上げる予定。 |
2. 板ガラス用ハイブリッド炉が稼働
2月14日 グラスオンラインは、AGC社とサンゴバン社がパートナーを組み実施してきたヴォルタハイブリッド生産ライン(Volta Hybrid Production Line)の公式落成式が、AGC社ヴァレブカ工場(Barevka plant :チェコ)で2月12日に行われたと報じた。このプロジェクトは2021年12月AGCヨーロッパが開始し、2023年にサンゴバン社とパートナーを組み、その後EU資金を得て、2024年6月から既存の90t/d型板ラインを取り壊し、新たに600-800t/dのハイブリッド炉(酸素・ガス燃焼+50%電気)ラインを新設するというもの。
出所: www.glassonline.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
プロジェクトについては以下のURLを参照ください。
溶解炉形状などの判るYouTube動画が以下のURLにアップされている。
訳者注: | 同じハイブリッド炉のアルダー社の次世代炉が80%電力を目指しているのに対して、こちらは控え目の50%。溶解炉の一次溶融槽は電気、二次溶融槽(リファイナー)が酸素・ガス燃焼。通常の板ガラス炉に比べカレット%も非常に高いとのこと。また工場全体でグリーン電力を使用。これらによりスコープ1および3合計CO2排出量は約75%減。 |
3. ホーン社のハイブリッド酸素燃焼炉
2月12日 グラスインターナショナルは、ホーン社がゲレスハイマー社(Gerresheimer)のローア工場(Lohr:ドイツ)の既存炉を、ホーン社のイーフュージョンブースティング(E-Fusion Power Boosting)と組み合わせたハイブリッド酸素燃焼炉(60%電気、最大390t/d、5ライン)に転換・築炉すると報道した。ホーン社はゲレスハイマー社の従業員に全体システムの訓練も行う。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
4. トルコのシシェカム社がグラスフューチャーズに加盟
2月18日 グラスインターナショナルは、世界的なガラスメーカであるシシェカム社(Şişecam)が、カーボンニュートラルなガラス生産を目指してグラスフューチャーズに加盟したと報じた。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
訳者注: | 以下のシシェカム社のサイトによれば、同社は生産量で言えば、板ガラス部門:欧州第1位(世界第5位)、食器部門:欧州第2位(世界第2位)、びん部門:欧州第5位(世界第5位)、ソーダ灰部門:欧州第4位(世界第8位)となっている。 |