2015年08月21日

海外情報(2015年8月分)

1.フランスVerallia社の米国Apollo Management L.P.による買収をEUの規制当局が承認

 8月3日 Glass International誌は、既にお伝えした米国の投資ファンドのApollo Management社によるSaint-Gabain社のびん部門Verallia社の買収を、EU規制当局が独占禁止法上の問題はないとして承認したと報じた。これによって、Verallia社はSaint-Gobainグループから外れることになる。

 出典:Glass International Weekly News

【訳者注】
 Verallia社は、Ardaghグループ、OIヨーロッパ、スペインのVidrala社などと並ぶ巨大ガラスびんメーカだが、Saint-Gobain社の将来構想の核とはならず、売却となった。2013年には協会視察団が省エネをテーマに同社のCharon sur Soane工場を訪問している。

2.ブラジルでの低調なビールびん出荷がO-I全体の出荷に影響

 8月6日 O-I社は、世界全体での出荷量が、ブラジルでの低調なビールびん出荷の影響で昨年比1%低下したと発表した。2015年第2四半期の利益も同様に影響を受けたが、CEOのAl Stroucken氏によれば、第2四半期の結果は予想の範囲内としている。北米とアジア太平洋地域は堅調な結果だが、ヨーロッパは、炉修や競争環境の厳しさ及び現在実施中の最適化プログラムのために利益は低下、南米はエネルギー及びソーダ灰の価格上昇を単価に転嫁している。第2四半期の純売上高は、前年比254百万ドル低下の15億ドル。為替変動の影響を除いた純売上高は約1%低下。販売単価は、ヨーロッパ及び北米で安くなっているが、南米では高く、全世界的にみれば、基本的には単価は変わらない。

 出典:Glass International Weekly News

 
より詳細は以下のURLを参照願います。
 http://www.glass-international.com/news/view/lower-beer-shipments-in-brazil-impact-o-i-volumes

3.Zippe社の新型バッチチャージャVitrotube稼働1年目は良好な結果を示す

 Zippe社の新型バッチチャージャVitrotubeが、2014年5月にドイツのガラスびん窯300トン/日に設置されて1年経過し、その稼働状況が報告された。Vitrotubeは既存のバッチチャージャに比べてドッグハウスを完全にシールし、摩耗も少なく、溶解室のバッチ分布もよく、調整幅も大きいという特徴がある。
 Zippe社は、原単位が以前に比べて約6%低下しており、得意先も結果に満足しておられ、間違いの無い方向に進んでいる、としている。

 出典:Glass International

【訳者注】
 以下のURLには図表が掲載されているので、興味がある方は参照願います。
 http://www.glass-international.com/news/view/vibrotubes-first-year-results-stunning

4.Coca-Cola社がEMC社のセミオートマチックインパクトテスターを設置

 EMC社は、セミオートマチックのインパクトテスターをブリュッセルにあるコカ・コーラ社の研究室に設置した。コカ・コーラ社は、セミオートマチックにすることにより担当者の作業量減少、安全性の向上、高い精度が得られるとしている。

 出典:Glass International Weekly News

 
セミオートマチック機械衝撃試験機の写真などは次のURLを参照願います。
 
http://www.glass-international.com/news/view/coca-cola-invests-in-emc-impact-tester-system

【訳者注】
 EMC社はオンライン型の全自動のインパクトテスターも販売している。