海外情報
2026年01月23日
海外情報(2026年1月分)
1. レアダム・クリサルガラス社の酸素燃焼ハイブリッド炉
少々旧聞に属するが、2025年11月11日 グラスインターナショナル誌は、ロイヤルレアダムという食器ガラスブランドで知られるレアダム・クリサルガラス社(Leerdam Crisal Glass、以下LCGlass)が、ポルトガル工場の90t/d 天然ガス酸素燃焼+電気のハイブリッド炉を公開したと報じている。同工場のこの炉は、グリーン水素やバイオメタンを含む再生可能ガスを含む異なるエネルギー源の組み合わせ、電化レベルでの実験台として機能し、設置の目的は、酸素ハイブリッドモデルの検証と食器以外の他のガラス業界での再現可能性を検証することだとしている。
これは、ポルトガル エコセラミック及びガラス(Ecocerâmica e Cristalaria de Portugal、ECP)コンソーシアムの枠組で、10月29日にポルトガル国内外から150名が参加して開催された。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
LCGlass社については以下を参照ください。
またECPについては以下を参照ください。
| 訳者注: | 当日にゾルグ社のアンドレアス・シュネク(Andreas Schneck)氏が「ガラス産業向け酸素ハイブリッド炉の開発と最適化(Development and optimisation of oxy-hybrid furnaces for the glass industry)」と題して講演している事から、溶解炉はゾルグ社の設計と推測。 |
2. グラスフューチャーズが新しくガラスびんコンソーシアムを立ち上げ
1月13日 グラスオンラインは、1月22日にグラスフューチャーズ(Glass Futures)が、グラスフューチャーズガラスびんコンソーシアム(Glass Futures Container Consortium)の立ち上げと、2035年までにガラス容器のカーボンフットプリントを半減させることを目指す新たな業界主導の取り組み「50 by ’35」の立ち上げを同時に発表するウエビナーを行うと報じた。このコンソーシアムでの主な開発項目は、コーティング技術、 軽量化、高カレット炉運転、代替原材料、低炭素燃料およびエネルギーシステムとしている。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
3. ブラジルの飲料市場
2026年1月13日付けで、ブラジルの包装容器専門家の会員制コミュニティであるクルービ・ダ・エンバラジェン(Clube da Embalagem:包装業界クラブ)が、南米の飲料市場について以下のように報告している。
南米の飲料市場、特にスピリッツやRTDは急速に変化している。ブラジル市場では、2020〜2022年の間にこの分野が60%の成長を記録した(ケツァリ社(Quetzalli) の調査データ)。この環境の中で、O-I社は伝統的なガラス容器メーカーとして、単なるパッケージ以上の「ブランド資産」として機能する革新的なガラスソリューションを提供している。
市場・消費者トレンド:
ブラジルの消費者は新しい体験を求める傾向が強く、リキュールが最近販売された製品の約39%を占めるなど、新カテゴリーの動きが活発。
パッケージデザインの影響力が高く、特に若年層(18〜34歳)の約54%が視覚インパクトのあるデザインに惹かれて購入するとされている。
ガラス容器の価値:
ガラス容器はブランドのアイデンティティ形成に重要な役割を果たし、ブランド忠誠や商品価値の向上に寄与する。
伝統的で象徴的なガラスボトルは消費者の記憶や感情に結びつき、即座の識別や好意的な連想を促す(O-I社マーケティング担当者のコメント)。
環境・サステナビリティ:
ガラスは100%リサイクル可能であり、環境責任を重視する消費者との結びつきを強化する。
出所: Clube da Embalagem/SEGS
記事詳細は以下のURLを参照ください。(ポルトガル語のみ)
| 訳者注: | このクラブへの参加登録にはブラジルの納税者番号が必須となっている。 クラブの運営主体のインスチトゥート・ジ・エンバラジェンス(Instituto de Embalagens:包装インスティチュート)については以下のURLを参照ください。日本の(公)日本包装技術研究所(JPI)に類似している。 なお、調査を行ったケツァリ社はRTDなどを販売するブランドで、以下のURLを参照ください。 |
4. AGCヨーロッパ モル工場が水素および窒素オンサイト生産設備を設置
2026年1月7日 グラスオンラインは、AGCヨーロッパ社が、ベルギーのアントワープ州のモル(Mol)にある工場での電子機器用薄板生産用にハイギア社(HyGear)のハイジェン(HyGEN®)システム3基(水素50Nm3/hr x 3)および ハイピュア(Hy.PURE®)システム1基(窒素700Nm3/hr)を導入したと報じた。モル工場のコーエン・ミヒールズ氏(Koen Michiels)は「現場での水素生産の信頼性は輸送物流の必要性を減らし、作業員の負担を軽減し、工場本来の業務に集中できる」と述べている。
出所: glassonline.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
ハイジェン社のシステムについては以下のURLを参照ください。
| 訳者注: | 水素のオンサイト生産ということで記事に取り上げた。 ハイジェンシステムは2段階システムで、一段目に水蒸気改質(steam methane reforming:SMR)があり、後段に純度を上げる目的でPSA(圧力スイング吸着)装置がついている。SMRは最も一般的で安価な水素製造法として世界の水素生産の大部分を占めている方法だが、同時にCO₂が発生する。そのため、ハイギア社は大規模生産用としてハイジェングランド(Hy.GEN Grand®)という炭素捕集などを備えたシステムを準備している。 |
