海外情報
2026年09月29日
海外情報(2026年9月分)
1. ヴェトロパック社 新戦略2035
2026年9月17日 グラスオンラインはヴェトロパック社が戦略2035を発表したと報道した。それによると、同社はスイス・ビュラッハのVetropack本社で、経営陣が投資家、アナリスト、金融メディア関係者に対し、今後数年間に同社が競争力、売上成長、収益性を高めるために実施する施策について説明した。目標は2030年までに市場水準を上回る売上成長を達成し、営業利益率を2桁に戻すこととしている。これに先立って、同社は市場および持続可能性の動向、顧客調査、外部調査を基に既存の戦略的アプローチを包括的に分析し、8月末に、修正戦略はヴェトロパック社の取締役会で承認され、その主要ポイントは2026年の半期報告書に掲載された。
出所: www.glassonline.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
https://www.glassonline.com/vetropack-presents-new-strategy-2035-at-capital-markets-day/
| 訳者注: | ヴェトロパック社は最近売り上げ、マージンともに前年比で落としており、経営戦略の見直しをおこなったようだ。2026半期報告は以下を参照ください。 https://report.vetropack.com/h2026/ また、2024年4月の海外情報でヴェトロパック社のびん内外面を風冷強化し、ガラスびんにサンドウィッチ型の応力構造を持たせる技術を商用化し、従来より30%軽量化したリユースびんをエコバイ(Echovai)として紹介したが、現在はRezonと名称変更したようだ。Rezonについては以下を参照ください。 https://www.vetropack.com/en/products-services/glass-packaging/rezon-1/ |
2. 欧州のガラス包装業界にとって重要な3つの優先事項
9月16日に欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が今後1年間の優先事項を示した中で、FEVEはヨーロッパのガラス包装業界にとり非常に重要な以下の3つの課題に注目した。
【産業競争力】
産業競争力を支援するという強いメッセージが示された。これはFEVEが実際の政策として実現することを期待しているもので、フォン・デア・ライエン委員長は、競争力を政策の中心に据えた。高いエネルギー価格や過剰な規制負担を是正し、欧州産業が公平な条件で競争できる環境を整備することが重要で、FEVEはETS・IAA交渉での具体化を求めている。
【脱炭素化】
産業界が脱炭素化を進めるために必要となる環境・条件を整備することについても、強いメッセージが示された。「欧州の電化を進める必要があり、2040年までに電力の比率を2倍にする」という目標が掲げられた。委員長は、現在のボトルネックについても「現在でも、その6倍に相当する容量が系統への接続を待っている状態で、送電網パッケージ(grids package)が緊急に必要。」と明確に指摘。FEVEは電気炉・ハイブリッド炉やグリーン水素の導入には、送電網への迅速な接続と許認可の簡素化、さらに投資・操業コストを補う資金支援が必要と主張している。
【循環性(サーキュラリティ)】
今回の演説では、海外への依存度を低減し、重要原材料を確保することについて強く打ち出されたが、循環経済について割かれた時間は比較的少ないものだった。しかし、ガラスのような高品質で恒久的に循環利用できる素材の活用は、資源依存低減と産業の強靱化に重要であり、FEVEは今後の循環経済法(Circular Economy Act)に期待している。
出所: glassonline.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
https://www.glassonline.com/feve-3-priorities-that-matter-to-europes-glass-packaging-industry/
3. FEVE、ガラス包装の価値を訴える欧州キャンペーン「Glass is Love」を開始
9月22日 グラスインターナショナルは、FEVE(欧州容器ガラス連盟)と欧州の容器ガラス業界は、消費者のガラス包装に対する選好を高める事を目的として、新たに消費者が愛するものを守るための選択肢としてのガラス、欧州共通ブランドとして「Glass is Love(大切なものをガラスで守る)」を立ち上げた。欧州13か国で共通展開し、「大切なものを守るためにガラスを選ぶ」という考え方のもと、内容物の品質、人々の体験、長く残すべき価値を守る包装としてガラスの魅力を訴える。さらに、ガラス業界だけでなく、ブランド、顧客、従業員など幅広いバリューチェーンの参加を促し、専門知識やイノベーション、ストーリーを通じてガラスの価値を共同で高めていくことを目指している。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
https://www.glass-international.com/news/feve-launches-glass-packaging-campaign
4. 板ガラス業界での廃棄板ガラスリサイクル
9月21日 グラスインターナショナルは(一社)板硝子協会(以下板協)とその会員会社であるAGC社、セントラル硝子社および日本板硝子社が、車両や建物から排出される廃板ガラスを収集し、生産工程で利用促進を目指して、建築用ガラス製品の原材料として再利用するためのシステムとインフラ構築を目指してリサイクル・イニシアチブを作ったと報道した。業界はリサイクル量目標として2030会計年度までに年間11万トン、2050会計年度までに年間30万トンを掲げている。
出所: glass-international.com
記事詳細は以下のURLを参照ください。
https://www.glass-international.com/news/japan-establishes-flat-glass-recycling-initiative
| 訳者注: | グラスインタ-ナショナルは以下のような記事も掲載している。
【NSG社がフロートガラスリサイクルプロジェクトを完了(9月18日付)】 【AGC社が日本のガラス廃棄物リサイクル・イニシアチブを開始(9月14日付】 なお、関連情報として、板協が2024年に欧州での廃板ガラスリサイクル事情を調査した報告(https://www.itakyo.or.jp/upload/kenchiku36.pdf)がある。この報告書の中に、欧州で処理された板ガラスカレットの出荷先の約半分がびんメーカという記述があり、訳者として興味深いものがあった。また、AGC社の野島彌一氏が、グラスインターナショナル誌7・8月号の33ページで、AGC社の日本における板ガラスリサイクルイニシアチブについて語っており、こちらは次のリンクからご覧いただける。 |
