2016年12月05日

海外情報(2016年11月分)

1.ゲルシャイマー社が好調な業績を報告

 2016年第3四半期のゲルシャイマー社の売り上げは、前期比8.4%増の373.1百万ユーロとなった。本業での売り上げは1.4%増であった。特に米国でのバイアル、アンプルやカートリッジなどの売り上げが前期から引き続き好調な業績を支えた。伸びはドイツテッタウの大型溶解炉の拡張のために若干低下した。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

2.シャンペンスタイルのびんがビールに使われる

 英国ノーサンプトン(Northampton)にあるNobby’s社は、国内外向けにO-I社のシャンペンスタイルのガラスびんを使う初めての会社となった。750mlびん、300gの軽量500mlびん、さらにO-I社はある種のビールはより小型を必要としているという認識から200gの300mlびんも開発した。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

【訳者注1】
びんの形状については以下を参照願います。
http://www.packagingeurope.com/Packaging-Europe-News/69750/Nobbys-Chooses-Champagnestyle-Glass-from-OI-for-its-Beers.html
【訳者注2】
本記事はシャンペンびん形状のビールびんについてのニュースだが、シャンペン類似のビールも生産されている。以下を参照願います。
http://www.belgiansmaak.com/malheur-champagne-style-beer/

3.スワブロボットがオーストリアで順調に稼働

 オーストリアにあるベトロパック社のクレムスムンスター工場(Kremsmunster)で、ノバキシアン社のスワブロボットが既存のエムハート社FlexIS制御のAISに取り付けられた。同ロボットはFlexIS制御によって粗型とネックリングをスワビングする。3社の緊密な協同により順調に稼働している。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

4.消費者の安全を損なわずリサイクリングを促進する

 FEVEは、EU議会の食品接触物質(FCM:Food Contact Materials)についての報告が『FCMについての規制枠組みと循環経済との間でのより良い共働、シナジー』を呼びかけている事を歓迎している。同報告は消費者の安全に対して、食品と接触する物質、つまりは容器がリサイクルされた材料で作られているかどうかを問わず健康に対して安全あるとのセーフガードが必要と指摘している。
 FEVE事務総長のアデリン・ファレリ氏は、「ガラスびんは不活性であるためにリサイクリングで大量のガラスを使用しても問題はなく、当業界は閉鎖ループリサイクリングに資金投入している。」と述べた。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

5.持続的に永久使用できるガラスはEU循環経済の中心

 イタリアのガラス研究所(SSV:Stazione Sperimentale del Vtro)の研究で、ガラスが『持続的に永久使用できる素材(permanent material)』であることが確認された。これは、新規に製造されたガラスびんが使用後に適切に収集されると、それは新しいガラスびんの主たる原料となり、その本質的な特性を失うことなくエンドレスに生産に使用できるということを意味している。
 FEVE会長のビタリアーノ・トルノ氏は、「資源の効率利用が問われる中で、何度もリサイクルできるという持続的に永久使用できる材料はこれまでは無視されてきた。当業界は、容器包装を生産するため、ヨーロッパの資源採取、土地使用および化石燃料業界に、ヨーロッパの依存度を削減するために、持続的に永久使用できる材料についての認識を高めるように呼びかけを行っている。」と述べた。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

6.日本ガラスびん協会がアルダー社アーバイン工場を訪問

 スコットランドのエアー郡のアーバインにあるアルダー社の工場が、最近ホストとして日本ガラスびん協会一行を迎えた。同一行は工場視察を行い、工場の全般的清潔さに感銘を受けたとのこと。視察の中で同工場がどのようにカレット使用を増やしているかについて特に関心を示した。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

7.インドHNG社評価額が低下

 インドのガラス容器製造会社、HNG社(Hindusthan National Glass & Industries)は、インドの産業金融再建委員会(BIFR)に「潜在的なシック(Sick)状態の会社」注1として届け出る。 証券取引所への通知で、同社は過去4年間の累積損失額が約647クロー(約107億円)で、ピーク時の純資産額840クロー(約139億円)の50%以上が崩壊したと述べた。

 出典: FEVE NEWS 2016-November

注1 :インドの倒産法SICA23条は、義務として、産業会社のある会計年度末における累積損失額が、直近4会計年度中のピークの年度における純資産の50%以上となる場合(以下「累積損失超過状態」という。)、潜在的シック(Sick)状態にあるものとして、当該会計年度の決算書類を承認する定時株主総会の日から60日以内に産業金融再生委員会(BIFR)に対して、届出を行わなければならない旨規定している。
※ 9月に開催された第2回全世界ガラスびん業界会議に同社は出席され、ガラスびんと他素材競合に関して詳細な調査報告をされている。