2018年05月29日

海外情報(2018年5月分)

1. EU28ヶ国平均リサイクル率は74%

 最新データによると、EU28ヶ国平均ガラスリサイクル率は74%で安定している。1,160万トン以上が回収・リサイクルされている。ベルギー、スロベニア、スウェーデンなどは優れた個別回収システムがあり、リサイクル率は95%を上回っている。「当業界ではリサイクルされたガラスが最も重要な原材料であるため、100%リサイクルを目指している。」とFEVE事務局長のAdeline Farrelly氏はコメントしている。また「EUの新包装リサイクル目標が、閉ループガラス収集に投資する全てのEU諸国への後押しとなることを願っている。」と述べた。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:feve.org)

2. O-I社の第一四半期は好調

 O-I第1四半期は、前年同期比で9期連続の高業績を記録した。純売上高は8%増の17億ドル(約1,870億円)、出荷数量は前年同期とほぼ変わらなかった。欧州部門の営業利益は7,200万ドル(約79億円)で20%以上増加し、部門営業利益率は60ポイント改善した。これには2017年のオランダの工場の閉鎖によるコスト削減、ユーロが強かった事、および全体のコスト削減取り組みなどが寄与した。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:o-i.com)

訳注1:ドル-円換算:1ドル=110円

3. Ardagh社の第1四半期売上高は13%増

 Ardagh Groupの第1四半期決算は、売上高は13%増の22.24億ドル(約2,446億円)、調整後EBITDAは9%増の3.48億ドル(約383億円)だった。メタルパッケージング部門とガラスパッケージングヨーロッパの両方で好調な業績だったことで、ガラスパッケージング北米の減少を相殺した。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:arfaghgroup.com)

訳注1:ドル-円換算:1ドル=110円

4. Vidrala社の第1四半期は好調

 2018年第1四半期のVidrala社の売上高は、前年度比19.2%増加して2.182億ユーロ(約284億円)に達した。これには業績が連結されているSantos Barosa社の寄与が反映されている。第1四半期の純利益は2.170億ユーロ(約282億円)だった。同社によると、需要は安定していて、これは、世界の消費者動向、地域経済の拡大、更に中身を充填される得意先と消費者のガラスへの関心の高まりに対応している。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:vidrala.com)

訳注1:ユーロ-円換算:1ユーロ=130円

5. Nampack社がガラス部門売却を検討

 南アフリカのNampack社は、ガラス部門売却を数多くの戦略的パートナーとの間で検討している。 南ア当局は他の南アフリカのびんメーカーであるConsol Glass社との契約に見込みがないため、事業は外国企業に渡る可能性があると考えている。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:Glass International.com)

6. Consol社が再上場を目指す

 南アフリカのConsol社は、10年以上ぶりにヨハネスブルグ取引所に再上場を目指している。再上場の日程は決まっていない。同社は、4つの工場がある南アフリカで、2021年まで年間3〜4%の成長を見込んでいる。同社はまた、エチオピアに工場を建設していて、今年四半期に完成すると、年間生産量は40,000トンが追加されて972,000トンとなる。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:uk.reuters.com)

7. Ardagh社Irvine工場に業界初の蓄電システムを導入

 Ardagh Groupは、スコットランドのIrvine(アーバイン)工場に業界初となる蓄電システムを導入した。 これは、ヨーロッパで最大規模の蓄電システムで、バッテリーシステムはESB Smart Energy Servicesが提供した。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:glass-international.com)

訳注1:詳細は以下のURLを参照ください。

ESB Smart Energy Services社については以下を参照ください。

8. 2017年世界のワイン消費量は微増

 2017年世界のワイン生産量は前年比8.6%減少し過去最低を記録したが、世界のワイン消費量はわずかに増加した。 中でもEUでは気候条件が悪く2016年に比べ生産が14.6%減少した。国際葡萄酒ワイン協会(OIV)の発表によると、各国生産量は、イタリア42.5mhl(百万ヘクトリットル)、フランス(36.7 mhl)、スペイン(32.1 mhl)で、米国(23.3 mhl)、オーストラリア(13.7 mhl)は生産量が高いままだった。南米地域では、アルゼンチン(11.8mhl)とブラジル(3.4mhl)は生産が増加したが、チリの生産(9.5mhl)は2年連続で減少した。これに対して2017年の世界のワイン消費量は243mhlと推定され、2016年に比べわずかに増加した。米国が最大消費国(32.6mhl)で、フランス(27mhl)、イタリア(22.6mhl)、ドイツ(20.2mhl)、中国(17.9 mhl)の順であった。

出典:FEVE NEWS May.2018 No.471 (元出所:beveragedaily.com)

訳注1:詳細は以下のURLを参照ください。