2023年04月26日

海外情報(2023年4月分)

1. O-I社 20年ぶりに新工場建設

昨年O-I社は、米国に最大2億4,000万ドル(約324億円:135円換算)をかけて新工場を建設する計画を公表し、ケンタッキー州ボーリンググリーン( Bowling Green、Kentucky)で着工準備をしていたが、4月14日に起工式の予定と発表された。そして2024年半ばに生産準備が整うようだ。この工場はO-I社が独自技術としているマグマ技術(MAGMA:Modular Advanced Glass Manufacturing Asset、モジュラーアドバンストガラス製造技術)を全面的に使用して建設される最初の工場で、再生可能電力、ガス・酸素燃料、その他の革新的な技術が使用され、温室効果ガス排出と廃棄物を削減し、持続可能なガラス製造の新しい基準となることが期待されている。

出所:glass-international.com

記事詳細については次のURLを参照ください。

訳者注: マグマ技術は2021年にドイツのホルツミンデン工場で検証され、イリノイ州ストリータ工場で第2世代の試験を行い、第3世代の開発が進められてきた。
次のURLに紹介動画があるので参照下さい。溶解炉1基+成形ライン1のコンパクトな構成になっている。他にO-I社ではウルトラ(Ultra)と呼ばれる大幅軽量化を目指したプログラムにも取り組んでいる。
https://www.youtube.com/watch?v=jajQKkzcD_I

2. アルダー社 ブラジル新工場

4月17日 グラスオンラインは、アルダー社がブラジルのジュイスデフォーラ(Juiz de Fora)に最新技術を取り入れたびん工場建設を進めているが、工事は順調に進んでいると報道した。複数溶解炉建設を予定している模様で2023年12月には1基目の溶解炉の火入れが行われるようだ。

出所:glassonline.com

記事詳細については次のURLを参照ください。

訳者注: 他のニュースによると、まずガラスびん工場を建設し、その後、金属缶工場を建設するようだ。投資額は20億レアル(約540億円:27円換算)と報道されている。

3. AGC社がベルギー拠点向けにグリーン電力を購入

AGCヨーロッパは、ベルギーの電力メーカーであるルミナス社のシネイ(Ciney)とディナン(Dinant)の14基の風車からのグリーン電力供給に関する電力購入契約を締結した。AGCヨーロッパに年間±67GWhの風力エネルギーが供給される。これによりCO2排出量は年間約13,000トン削減されAGCヨーロッパはベルギーの既存の生産プロセスをさらに持続可能なものにすることができる。また、ルミナス社とAGCはベルギーのモル(Mol)とゼーブルッヘ(Zeebrugge)にあるAGCの工場に風車を建設する予定で、さらに4,000トンのCO2を削減できる見込みとしている。ルミナス社は、2021年にベルギーのスヌッフ(Senneffe)にあるAGCの工場に風力タービンを初めて建設し、毎年1,350トンのCO2の排出を削減している。

出所:glass-international.com

記事詳細については次のURLを参照ください。

ルミナス社については以下のURLを参照ください。

訳者注: 工場敷地に余裕があるとこのような事も可能と考えさせられた。