2013年10月07日

労務委員会にて「第4回異業種交流会」を開催しました

 労務委員会では、折々のタイムリーな話題や情報収集・情報交流の一環として、今年で4回目となる「異業種交流会」を平成25年9月12日(木)に開催しました。

 今回は、今まさに話題になっている原子力発電所の安全対策への取組み状況を見せていただこうと中部電力株式会社様にご協力をいただき、静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所を見学させていただきました。ガラスびん業界は電気やガスなどの燃料に多くのコストを費やすことから、大いに関心のある事柄でもありました。

 一方、原発事故を契機として、原発の是非を問う声や代替エネルギーへのシフトを求める声のある中、今後の原子力発電の果たす役割や再稼働に向けてどのような対策や取組みがなされているのか、私たちの目で確認したいとの想いから実施する運びとなりました。
 当日は中部電力様の浜岡原子力館の方や広報担当の方にご案内をいただき、施設の概要や原子力発電の必要性、施設内の津波対策、耐震安全性、原子力発電所の安全対策など様々対策や対応の状況を判り易くご説明をいただきました。不明の点や質問事項にも一つひとつ丁寧にご説明をいただきより理解を深めることができました。
 特に津波対策では、高さが22m(当日は18mまで)に及ぶという防波壁が長さ約1.6kmにわたり施設を囲うように這わされ、両端を盛り土でかさ上げし、津波の浸入を防ぐ構造になっています。防波壁の構造も地震や津波に強い鋼構造と鉄骨・鉄筋コンクリートの複合構造になっているそうで、その規模は圧巻の一言で、要塞のような雰囲気を漂わせていました。
 また、安全対策も万が一に備え四重、五重の対策が施されていて、福島原発事故の主要因となった電源確保や送水システムについてもあらゆる状況の中でも稼働できるよう準備されているとのことでした。
 現在、浜岡原子力発電所には、1号機~5号機までの発電設備がありますが、1号機・2号機については、既に運転を終了し廃炉の措置を行なっているとのこと、これから約三十年掛けて廃炉の処置が施されます。現在、3号機・4号機・5号機は定期検査中ですが、今後、安全性をより一層高める取り組みを進めるとともに、地域の皆さま・お客さまなどへの説明を行っていくとのことでした。 同発電所では、工事関係者を含め、一日平均約3,600名もの方々が従事し、厳しいセキュリティー体制の中、日夜、作業をされています。
 更に併設する浜岡原子力館には、原子炉の実物大模型や防波壁の実物大模型なども展示されており、年間約20万人の方々が訪れているそうで、その関心の高さが伺われます。
 見学を終えた感想としては、中部電力様の様々な取組みについて理解を深めさせていただく良い機会となりましたし、あらゆることを想定した対策や取組みは、大いに評価をさせていただきました。
 しかし、原子力発電はいつも危険と隣合せであることは紛れもない事実であります。それ自体の払拭は難しいのですが、安全対策に限りはなく、様々な取組みを通じ安全で確かな原発となるよう切に希望をする次第です。
最後になりましたが、当日、ご対応をいただいた、中部電力様の関係の皆様に心より感謝申し上げます。

労務委員長

工事の様子

海抜40mの高台から見た工事の様子

浜岡原子力館の入場口

浜岡原子力館の入場口

最終的には22mの高さとなる防波壁

最終的には22mの高さとなる防波壁