2016年12月04日
蔵元見学!夢と希望のつまった酒(仁井田本家・郡山)
ガラスびん応援部メンバーで福島県郡山の蔵元「仁井田本家(にいだほんけ)」
を訪問してきました。
参考:仁井田本家HP⇒ https://www.kinpou.co.jp/
実はこの仁井田本家、ガラスびんを金色で包んだきらびやかな
「金寳自然酒(きんぽうしぜんしゅ)」を以前から筆者’まちむすめ’は家で愛飲しており
今回の蔵元見学は本当に楽しみにしていました。
ただただ「好きだ」と飲んでいた日本酒の裏にはこんなに素敵な理念と行動力
があったのかと感じ、さらに仁井田本家のファンになった日です。
フェイスブックなどを通しての情報発信や地元の人々との交流やイベント開催
などに積極的で、常に「人のためになること」を考えている酒蔵でした。
説明してくれた社長、仁井田穏彦さんは十八代目杜氏。
代々続く家柄で生まれ、必ず酒蔵を継ぐ長男さんには「穏」という字を
名前に入れているんだそうです。
今年で305年続いている歴史ある酒蔵です。
プレッシャーはなかったのか?という私達の問いに、答えてくれました。
もちろんプレッシャーはあり、この酒蔵を守らなきゃ等、最初は
いろいろと思うところがあったそうです。
震災などであきらめかけたこともあったそう。
でもそれに負けないぐらいの希望と夢があったから、今はプレッシャーはなく
ただただ夢に向かって進んでいく、とキラキラした目で語ってくれたのが印象的でした。
そんな夢と希望のかたまりの日本酒を、試飲!・・・の前に酒蔵見学。
仁井田本家の中心的な日本酒は3つ。
(詳しい商品紹介は仁井田本家 商品紹介ページ参照:https://www.kinpou.co.jp/products/ )
1)自然酒(しぜんしゅ)ブランド
⇒他ではあまりない、汲出し四段仕込みが特徴。
自然栽培米と井戸水で造られたお酒。
とろ~っとした独特の口当たりと甘みがあることから、
女性にも飲みやすいと好評。
2)穏(おだやか)ブランド
⇒クエン酸の強い白麹酒母仕込み。
有機栽培米と湧水でつくられています。
すっきりとしたキレの良さで食事と合う。
3)田村(たむら)ブランド
⇒生もと仕込み。
自然栽培米と井戸水を使用。
自社田のお米を使って醸造、旨みがありつつもドライなのでお燗がおすすめ。
いかに原料や製法にこだわっているかが伝わってくる3商品。
自社田という言葉が出てきました。
なんとなんと、ここの酒蔵、自分でも田んぼを持っていて、自社田での
自然栽培米を酒造りに利用。
それに加え、別の地で契約栽培したも米も仕入れています。
自社田での取り組みを聞いてビックリしました。
有機肥料は使わない、田んぼでとれた稲わら、もみ殻などを田んぼに返す
無肥料自然栽培を採用。
手間暇おしまず、おいしい日本酒のために・・・と奮闘する社員さん達。
努力も労力も並大抵のものではなかった、と社長。
仕込み水は自社田近くの井戸水と近くの山の湧水を使用。
硬水と軟水、それぞれの特徴をいかして使い分けているようです。
玄米を精米し、洗米後水を吸わせてからふかす。
そして冷やすという工程を使用する機械を見ながら説明してもらいました。
酵母部屋など蔵の中の様々な場所に柿渋を塗り、衛生面にも気を使っているそう。
麹室はこの日使用していなかったので中に入れてもらいました。
蒸した米を広げてカビを発生させ、糖化。
仕込み蔵はとても雰囲気があってフォトジェニック。
この雰囲気素敵だなぁ。
タンクで仕込んでいて、中をのぞくとミルキーな乳白色の液体が
ぶくぶくとゆっくり泡を放っている。
屋根裏はこんな↑素敵なスペースがありました。
ここで定期的にコンサートも開催されているらしい。
美しい音色を聴きながら心穏やかに米が酒へと育っていくのね~。
最後に漉す作業に使用する機械を見せてもらいました。
漉されたものが日本酒となり、漉した時に残ったカスが酒粕になる。
仕込み方法にオリジナリティある仁井田本家の酒蔵見学を終え、
ようやく、ようやく試飲の時間です。
飲み比べができてお酒のそれぞれの特徴がわかりやすい。
お燗まで試飲させてもらいました。
試飲場にはショップも併設されているので・・・やはり買っちゃった(^-^)v
季節限定モノは買いたくなりますよね~!
少し甘みがあってまろやかなお酒でした。
日本酒以外にも麹をつかった商品にも大注目です。
麹のチョコや麹のキャラメル、リキュールなど様々な商品がありました。
<筆者’まちむすめ’の・・・個人的にまとめと発見>
*仁井田本家の目指す夢は自給自足の蔵。
田んぼでの自然米栽培だけでなく、ヤギを買ってチーズ作り。
小麦を栽培してピザを作る。
くぬぎやナラでバイオマス発電。
太陽光も利用してエネルギーも自給自足が夢!
*自然酒ブランドしか今まで知らず・・・
穏ブランドの味が超好みだった!
*仁井田本家が使用するガラスびん。
エコなリユースびんの使用率は驚きの95%!!
自然米しかり、将来の自給自足の夢もしかりエコですね、仁井田本家。
*最近仕込み水にハマっています。仕込み水を使い分けているという話も参考になりました。
外食で日本酒の飲めるお店にちらほらと仕込み水を置いてくれるお店が増えてきました。
気分的に仕込み水を飲み、同じ水を使った日本酒を味わうとなんだか数倍おいしく感じる今日この頃。
*過去、数々の酒蔵見学をしてきましたが、仁井田本家の裏のない
まっすぐな姿勢と自然も人も大切にする姿勢にはホレボレ。
こういう信頼できる酒蔵のお酒を飲みたいですね。
*酒蔵見学のあと、仁井田本家さんと懇親会。
あたたまるみぞれ鍋や繊細な和食とともに、「穏 純米吟醸 ひやおろし生詰」
を味わいました。この他お燗も。たまらん~♪♪♪
(文:まちむすめ)
ブログでも仁井田本家酒蔵見学の様子を紹介しています↓