2008年02月01日

海外情報(2008年2月分)

GPI ホームページ・Feve news から、びんに関する興味あるニュースをピックアップした。

1.米国


ガラスびん業界 2008年も好調持続見通し

2007年のガラスびん出荷は好調で、11月末現在の前年比は101.7%であった。(海外情報2008-1参照)業界はフル稼働の状況にある。
2008年も好調が持続する見通しで、新規に2窯が始動する見通しである。
容器の健康への影響に関する新しい研究では、消費者に対して、素材が化学的に安定し、中身商品の味・香りを保持するガラスびんを奨励している。
特に有機食品・有機飲料の消費者は、多くの点でガラスを他の素材に対して6~8ポイント高く評価している。(Newton Marketing Surveyによる)
(GPI- Inside Glass Packaging Jan.'08)


2.フランス


Saverglass 新工場を建設

当社は、Alphaglassの100%子会社である。3年計画で80万ユーロ(約124億円)を投資し、Arquesに新工場を建設する。その結果、生産能力は年産20万トンから90万トンに飛躍する。
このグループの売上は過去15年間、年率10%以上の伸張を達成してきた。このグループは、英国・米国・南アフリカ・ポルトガル・オーストラリア・ニュージーランドに営業子会社を、ロシア・トルコ・スペインに代理店を持つ。製品はスピリッツ・ワイン・香水・化粧品の高級ガラスびんに集中している。
(Feve news Nov.'07- www.glassonline.com-28 Nov.'07)
また、Arquesの5号窯で2008年8月から、高級なガラス容器を生産する計画で270名を新雇用する。この会社は生産量の半分を海外に輸出している。20年間に生産は2万トンから22.5万トンに成長した。
(Feve news Dec.'07- www.glassglobal.com-10 Dec.'07)


Verreries de Masnieres社 生産能力を増加

当社はBolmioli Rocco社の子会社で、香水・化粧品の生産者である。2006年には86百万ユーロ(約135億円)の売り上げを得ていた。
12月から、製びん機を6セクションから8セクションに増やす計画をスタートした。5ヶ月で完成する。
(Feve news Dec.'07- www.glassglobal.com-10 Dec.'07)


Chateau Capendu社 RTDのワインびんを発売

ファーストフード店や、そこからの持ち帰りでワインを手軽に飲んでもらうために、RTDの考えを取り入れた180ml・100mlびん入りの多種のワインを発売した。びんは樽型で、店頭の展示・貯蔵・持ち帰りに便宜なように、ボール紙のさやで包装されている。ブランド名は"Instant Brunch"である。
(Feve news Nov.'07-www.emballagesmagazine.com- 22 Nov.'07)


1.米国


Vidrala社(スペイン ガラスびんトップ企業)業績好調

当社の2007年1~9月の業績は、売上高269.1百万ユーロ(前年比14.7%増)・純利益27.1百万ユーロ(前年比28%増)と好調であった。生産量増加と生産工程の合理化により、コストの上昇を抑ええたためである。2007年9月買収したベルギーの製びん会社La Manufacture du Verreの数字は含まれていない。年決算では、16.5百万ユーロの売上が加わるものと期待されている。
(Feve news Nov.'07- www.glassonline.com-1 Nov.'07)
Vidrala社の好業績には、ワインびん、次いでビールびんの好調が寄与している。スペインでは、ワイン消費の85%がびん入りである。消費者は、ワインは生きている商品であり、ガラス容器が不可欠であると考えている。また、ビール消費の71%がガラスびん入りである。
(Feve news Nov.'07- Euwid Verpackung- 22 Oct.'07)
当社は1.1百万ユーロを増資し、新資本金は23.2百万ユーロ(約37億円)となる。
(Feve news Dec.'07- www.glassonline.com-5 Dec.'07)


4.英国


Quinn Glass 設備改善

Quinn Glassは、Quinn Groupに属し、北アイルランドDerrylinと北西イングランドCheshireに工場をもつ、英国No.2の製びん会社である。
この程、40百万ポンド(約84億円)を投じてDerrylinの2窯をグレードアップし、生産工程を改善する。
(Feve news Dec.'07- www.glassonline.com-11 Dec.'07)


5.ロシア


ロシアについては、Feve newsの中で、主としてwww.glassonline.com をデータソースとして、略・毎号でガラスびん製造設備投資のニュースが掲載されている。計画検討段階のものも含まれると思われるが、ロシアガラスびん業界の活況を示すものとして掲載する。


Anadolu Com 70百万ユーロ(約110億円)で新工場をスタート

建設地はKrasnodar Regionで、2009年完成予定。年産能力は6~7億本。
Anadolu Comは、トルコ有数のコングロマリットSisecamグループに属し、既にロシアで数工場を稼動させている。
(Feve news Nov.'07- www.glassonline.com-8 Nov.'07)


ソーダ会社 ガラス工場を建設計画

ソーダ会社のオーナーValeriy Zakoptelovは、ガラス工場を建設する大型の計画を始めた。Perm region Kizilにガラスびん工場(年産2.5億本)と、フロートガラス工場の建設を計画している。
その他に、NovosibirskとSt.Petersburgの近くとKerchガラス工場団地にも工場を建設し、ロシアガラス市場の30~40%のシェアを得る壮大な計画を持っている。
(Feve news Nov.'07- www.glassonline.com-21 Nov.'07)


6.タジキスタン


欧州復興開発銀行 ガラス工場の合理化に融資

この銀行は、タジキスタン唯一の広口びん工場LAL社に2百万ドルを融資し、合理化を支援する。
融資は製びん機の購入に使用され、15%の増産・品種の増加と、省エネ・コスト削減を目指す。新製びん機では、ツイストオフキャップ広口びんを製造し、国内の市場の他に将来の有望市場であるロシア、カザフスタンへの輸出を目論んでいる。
(Feve news Nov.'07- Euwid Verpackung- 12 Oct.'07)