2009年08月01日
海外情報(2009年8月分)
1. FEVE(欧州ガラスびん協会)2008年加盟国生産統計公表
FEVE( The European Container Glass Federation)加盟国生産状況 (2008年)
国名/年 | 2005千トン | 2006千トン | 06/05±% | 2007千トン | 07/06±% | 2008千トン | 08/07±% |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ドイツ | 3,895 | 3,886 | - 0.2 | 4,080 | + 5.0 | 4,142 | +1.5 |
フランス | 3,784 | 3,828 | + 1.2 | 3,744 | - 2.2 | 3,573 | - 4.6 |
イタリア | 3,543 | 3,549 | + 0.2 | 3,621 | + 2.0 | 3,674 | + 1.5 |
イギリス | 2,081 | 2,160 | + 3.8 | 2,244 | + 3.9 | 2,162 | - 3.7 |
スペイン | 2,144 | 2,148 | + 0.2 | 2,222 | + 3.5 | 2,146 | - 3.4 |
ポルトガル | 1,025 | 1,096 | + 7.0 | 1,231 | +12.4 | 1,252 | + 1.7 |
ポーランド | 1,088 | 1,120 | + 2.9 | 1,230 | + 9.9 | 1,230 | 0.0 |
トルコ | 535 | 597 | + 4.1 | 705 | +18.1 | 768 | + 9.0 |
その他 ① | 3,251 | 2,006 | 2,149 | + 7.1 | 2,113 | - 1.6 | |
その他 ② | 1,149 | 1,203 | + 4.7 | 1,206 | + 0.3 | ||
合計 | 21,346 | 21,539 | + 0.9 | 22,429 | + 4.1 | 22,266 | - 0.7 |
参考:日本 | 1,333 | 1,312 | - 1.6 | 1,274 | - 2.9 | 1,247 | - 2.1 |
- 注1.)2006・2007年データ:前回発表を一部補正
- 注2.)2008年データ:一部暫定を含む
- 注3.)「その他①」北中欧国:オーストリア・ベルギー・デンマーク・エストニア・フィンランド・スウェーデン・スイス・オランダ
- 注4.)「その他②」南東欧国:ブルガリア・チェコ・ギリシャ・ハンガリー・ ルーマニア・スロバキア
- ※ 07年10月30日FEVE委員会によって機密保持のため、集約公表が決定された
FEVEのホームページの説明によれば、現状の会員会社は20カ国(但し上記統計の注記では22カ国)にわたる59社(20の企業グループに属す)・140工場で、雇用は4万人とのこと。
2008年もトータル生産量はほぼ前年実績を維持したが、国別では差異がある。月別統計は公表されていないため、昨年後半から本年へかけての世界不況の影響の度合いは判らない。
2. GPI(米国ガラスびん協会)からのニュース
リサイクル(地球の持続可能)の重視
例月ニュースは、「Inside Glass Packaging」の表題で送られて来る。最近の内容は、ガラスびんリサイクリング関連が大部分を占める。米国では、日本の容器包装リサイクル法のような連邦法は無く、また町内会・自治会のような組織も普及していないために、地域で分別ごみを集め自治体が収集する慣行も無い。そのためガラスびんのリサイクル率は全国で28.1%(2007年EPAデータ)と低率である。カリフォルニアなどDeposit法施行の州で率が高いとの情報もある。しかしGPIは必ずしもDeposit法を支持せず、一定場所への持込(Drop-off)、戸別収集の場合の分別排出等、専らガラスのリサイクル活動の意義・その重要性などのPRに努めている。
2009"Clear Choice Award"へのエントリーの勧誘促進
当年発売の新製品のデザインを審査表彰するイベントであり、GPIでは重要行事と考えている。その審査基準の一つに"Marketability(市場 性)があり、単に"Design Award"と呼ばない理由とも考えている。受賞品はシカゴの"Worldwide Food Expo"や、Las Vegasの"PACK EXPO"でも展示され、関係業界でもメディアでもそのブランド認知を高め得る、と勧誘の説明文にある。また、ユニークな特別部門賞もあり、時代に合わせ て選定されている。かつては"Success Story賞"があり、成功した新製品に与えられた。世界の流行の先鞭をなした"Smirnoff Ice"(2002)や、ハリケーン・カトリーナで大被害を受けたニューオーリンズで、いち早く醸造を再開したビール会社の製品に与えられた (2006)。
2007年からは、"Recognition for Outstanding Sustainable Practice賞"が設けられ、すべてガラスびん入り商品を使用しているレストランが賞された。2008年には、この賞の他に新たに "Conversation Recognition賞"が設けられ、プレミアム商品"Red Gold Salsa"の容器を缶からガラスびんに変えたRed Gold,Inc.社が受賞した。
今回の受賞作品は、9月21日からの"GPI's Recycle Glass Week"に発表されると特筆されている。
GPIはその活動で、マーケティング・需要促進を何よりも優先していることを痛感する。