2010年05月28日
海外情報(2010年5月分)
1. ガラスびん企業に関するニュース
Saint-Gobain社
(1)Saint-GobainOberland社
(当社の起源はドイツの有力製びん企業Oberland社、その後Saint-Gobainグループに入る)
2009年の業績は世界的な不況の影響から免れえず、目標達成はできなかった。売上高は556.5百万ユーロ(約706億円)、前年比6.0%減。利益は44.9百万ユーロ(約57億円)、前年比15%減であった。国内市場ではビール・ワイン向けが減少、その他はほぼ安定していた。
ロシアとウクライナに工場進出しているが、ロシアでは出荷額86.3百万ユーロ(前年比5.6%増)を計上できた。ウクライナでは、現地通貨問題から、出荷額は37.1百万ユーロ(前年比30.5%減)へ落ちた。
(FevenewsApr.'10-Saint-GobainPressRelease)
(2)Saint-Gobain(USA)社 (当社は米国市場で13工場を稼動し、No.2の市場シェアを持つ)
Lincoln教区(Louisiana州)で地方政府との間で、次のような協約を結んだ。
地方政府は今後10年間、1.2百万ドル/年の設備の合理化・競争力強化のための補助金を出し、地域における売上税と一部設備の固定資産税を免除する。
Saint-Gobain社は、その地域にある工場の稼動を継続し、350人の雇用(年俸51千ドル+年金)を維持する。
(FevenewsApr.'10-Glassonline.com)
Vetropack社 (当社はスイス本拠で中東欧に工場・事業を展開している。)
当社も2009年の業績は前年を下回った。グループの売上高は671.5百万スイスフラン(約590億円)、前年比10.7%減。この中ウクライナ通貨価値低下の影響が8.7%を占めた。出荷本数は39.7億本(前年比7.0%減)、需要は第3四半期まで減少した。
工場稼動も、在庫増を避けるため調整された。
輸出は好調で、売上に占める比率は36.7%(前年は33.0%)に達した。
営業利益は100.9百万スイスフラン(前年比23%減)、純利益は前年並みの78.5百万スイスフランであった。
(FevenewsApr.'10-Glassonline.com)
O-I社 (ラテンアメリカ市場はガラスびんについても成長市場として注目されている。)
当社はアルゼンチンの製びん会社CristaleriasRosario社の過半数の株式を取得することで、急成長しているアルゼンチン市場への参入を果たした。アルゼンチン市場はラテンアメリカでは、メキシコ、ブラジルに次ぐ第3番目の規模を持ち、年間需要は100万トンを超える。ワインびんの需要が最大で、急成長している市場で、CristaleriasRosario社も目標市場としている。
O-I社会長Strouckenn氏は次のように述べた。「この株取得は、成長の潜在力を持つ市場への拡張を優先する我々の戦略にかなうものである。これでラテンアメリカの中で我々が参入していない市場へ入ることができた。我々は、この市場での供給力の増強・多様化を図るために投資を継続する。」
CristaleriasRosario社は社歴60年以上、雇用230名の会社である。
(FevenewsApr.'10-Redorbit.com)
Consol社 (当社は南アフリカ共和国を本拠とするアフリカ最大の製びん会社)
当社は、3月Nigelに新工場を建設するために、19億南アフリカランド(約270億円)を投資することを公表した。この新工場によって、グループの生産量は100万トン・約40億本を超え、予想される市場の成長に対応できると見込まれている。
新工場は2窯(それぞれ400トン/日の能力を持つ)、2期に分けて建設される。第1期は1号窯・インフラの開発・サービス機能の向上と併せ13億南アフリカランドの投資で、2011年9月の始動を目指す。第2期は市場の動向にもよるが、2号窯建設に6億南アフリカランドの投資が見込まれている。
(FevenewsApr.'10-Glassonline.com)