2011年07月29日

海外情報(2011年7月)

1.FEVE(欧州ガラスびん協会)ホームページに以下の統計を公表
  

①FEVE(The European Container Glass Federation)加盟国生産状況 (2010年)


国名 2007年
千トン
2008年
千トン
08/07
±%
2009年
千トン
09/08
±%
2010年
千トン
10/09
±%
ドイツ 4,080 4,142 +1.5 3,779 -8.7 3,788 +0.2
フランス 3,744 3,579 -4.4 3,154 -11.9 3,152 -0.1
イタリア 3,621 3,674 +1.5 3,332 -9.3 3,506 +5.2
イギリス 2,244 2,431 +8.3 2,116 -13.0 2,317 +9.5
スペイン 2,222 2,146 -3.4 1,928 -10.2 1,980 +2.7
ポルトガル 1,231 1,252 +1.7 1,288 +2.9 1,313 +1.3
ポーランド 1,230 873 -29.0 909 +4.1 961 +5.7
トルコ 705 768 +9.0 613 -20.2 779 +29.2
北・中欧諸国 2,149 2,074 -3.5 1,898 -8.5 1,931 +1.7
南・東欧諸国 1,203 1,206 +0.3 1,065 -11.7 1,059 +0.9
合計 22,429 22,145 -1.3 20,082 -9.3 20,786 +3.5
参考:日本 1,433 1,387 -3.2 1,330 -4.1 1,337 +0.5

 以上の統計について、ホームページには説明・見解等は記載されていない。
 GPI発行の"inside glass packaging July"では、FEVE President Niall Wall氏の、この結果についての見解が掲載されている。「業界は、前年の経済危機の衝撃からの立ち直りつつある。容器業界における厳しい競争に耐えて、key playerの立場を維持しえた。業界は生産工程の効率化・環境負荷の低減・コストを削減に努め、ブランドが、他の容器と比較して競争可能な価格で、プレミアム容器(ガラスびん)を選択できるように務めている。」
 なお、日本の生産量は、経済産業省の生産統計による。



② 西欧 飲料容器構成比2010年(Western Europe Beverage Packaging Breakdown)


素材別 構成比%
ガラス(Glass) 32
プラスチックボトル(Rigid plastic) 37
金属缶(metal) 17
紙器(Liquid cartons) 7
(Paper-based containers) 2
(Flexible Packaging) 5
100
 注1.Source:Euromonitor International
   2.対象:ソフトドリンク、アルコール飲料、ホットドリンク
   3.構成比の算出は、小売額(本数ベース)による。


2.クラシックなガラスびんが涼しい夏に帰ってきました
  

 2011年夏、Coca-Cola、Heinz、Hersheyなどの伝統的商品のガラスびんが、市場に帰ってきました。
 GPI President Ms.Lynn Braggは、次のように述べている。「このような有名ブランドが、ガラスびんに帰ってきてくれたことは大変嬉しく思います。消費者はガラスびんが美味しい味・品質を永く保つことを承知しています。これらの会社が、ガラスびんを採用し続けることを望みます。」
 また、HeinzのVice Presidentは 次のように述べている。「この独特のガラスびんデザインは、消費者に良き夏の思い出を蘇らせてくれるだろう。」
(GPI inside glass packaging June)


3.Virginia Tech(バージニア工科大学)Packaging Programにガラスびんを入れる 

 大学は、Packaging Programにガラスびんを入れることを検討するため、Bush教授がO-I社のWinston-Salem工場と、近所のMillerビール工場びん詰工程を見学した。
 教授は次にように語った。「私は多くのことを学んだ。学生たちが今秋、彼らが同じ工程を見学し、インターンシップ(企業実習先)に選ぶことを希望する。大学は2人の教員を採用し新コースを設け、パッケージング学位を提供することを考えている。また教育・研究をする実験室にはガラスびんも含めるだろう。」
(GPI inside glass packaging June)


4.O-I社 "Glass is Life"(ガラスはいのち)グローバルキャンペーンを開始 
 O-I社は、標記のキャンペーンを6月、12カ国・7国語で開始した。
 内容は、食品・飲料で、ブランドの周知に成功するためには、比類の無い良さを持つガラスびんを、ショーケースとして採用することが最適の方法であることを訴えることである。
 Stroucken会長は「当社の広範な調査の結果では、消費者の間では強いガラスびんを望む声がある。しかし現状は、食品・飲料業界では容器の決定に、この声が反映されていない。我々はガラスの力を示すことで、決定者に影響を与えることを目的にしている」と述べている。
 キャンペーンでは、消費者の声が届くようにソーシャルメディアの構築も含まれている。

<関連記事>
  有力業界紙"Beverage Industry"5月号所載
  ・O-I社 マネージャー談。「新飲料の発売に際して、ガラスびん採用が増えている。
   2010年は、新製品のガラスびん採用が前年比30%増加した。」
  ・Vitro社 担当者談。「有機飲料でガラスびん採用が増えている。」
   (GPI inside glass packaging June)


5.DuPont社 パッケージング調査:地球環境持続性が最重要課題 

 当社は、世界のパッケージングとその関連材製造会社500人を対象に関心事の調査を実施した。以下はその結果である。
 もっとも困難な問題は、

地球環境持続性への配慮             40%
コスト 33%
リサイクル可能なデザイン・リサイクル原料の使用 65%
(GPI inside glass packaging June).