2012年08月17日

海外情報(2012年8月分)

1.ドイツ 容器業界 2011年 売上高新記録達成

 The Joint Committee of German Packaging Manufactures(GADV)が公表したデータによれば、ドイツ容器業界の2011年売上高は、321億ユーロ(前年比 +8.3%)の新記録を達成した。
 業界の生産量は4%up、トータル19.9百万トンに達した。好調な経済と、革新的な容器による需要開発からメリットを得た。しかし、原燃料のコストアップの影響が大きく、その分を需要先に転嫁できず苦労した。
 素材別生産量の伸張率では、ガラス9%*が最大、プラスチック5%、金属2.6%、紙器2.3%であった。金額では、紙器10%で最高。プラスチック9%、ガラス8%、金属2%であった。(*Feveの公表では7.3%up)
 本年見通しについては、全ての業界で楽観的であるが、原材料価格については懸念を持っている。
(FEVE News July’12-Source:Prasteurope.com)

2.インド Hindusthan National Glass & Industries社 新工場オープン

(訳者注:当社はインド最大の製びん企業)
 当社は、6月新工場をスタートさせた。会社によると、設備は世界最大級の650トン/日 の窯と6ラインを持つ。設備・技術はHORN Glass, SORG GmbH, Emhart などの先進企業から導入された。
 副会長 M.Somany氏は「世界水準の製品を提供するために、最新の生産プロセスを導入できた」と語った。
(FEVE News July’12-Source:Hindubuisnessline.com)

3.イギリス Allied Glass社 スコッチウィスキー市場の拡大に備える

(訳者注:海外情報2012-6月号で、当社がウィスキー・スピリッツ市場の拡大に備えて、新たに工場立地のための土地をリース契約したニュースを伝えた。今回もスコッチウィスキー消費がグローバルに増加していることが主内容になっている。今回取り上げられている代表醸造会社Diageo社は、日本にも現地法人ディアジオジャパンを持っている。また、2011年我が国の酒類輸入通関実績によると、ウィスキーは16.5千kl前年比+13%と伸びている。)
 Diageo社は、スコッチウィスキー増産のために、今後5年間に10億ポンドを投資する計画を公表した。その計画には、ウィスキー(代表銘柄Johnnie Walker, J&B, Bellsなど)増産のために新醸造所の建設。現存の28醸造所の拡大が含まれる。建設工事や、完成後の雇用の拡大で、スコットランド経済に貢献することが期待できる。
 Diageo社CEOは「スコッチウィスキーは、イギリスの主要輸出品になっている。我々は新興国市場への進出で成功し、国内の投資や雇用の拡大に貢献している。」と語っている。
 Allied Glass社は、この計画を歓迎し、供給量を拡大するため3百万ポンドの投資を行った。
(FEVE News July’12-Source:Yorkshirepost.co.uk)

4.Gerresheimer社 beauty sector(香水・化粧品びん市場)へグローバル展開

(訳者注:欧州のガラスびん市場では薬品・化粧品びんなどの小びんを“Flaconnage”と呼びFEVE Newsでも区分して記載されている。この市場の代表企業がGerresheimer社である。)
 当社の現況(2011年)は、売上高10億ユーロ、雇用1万人、この10年で倍増した。世界中で17窯を稼動しているが、11窯が薬品びん、6窯が化粧品・香水びんを製造し、売上構成比では前者が82%、後者が12%を占めている。
 この程、インドで、Neutral Glass & Allied Industries Pvtを買収。Mercedes(自動車会社)へ香水びんの供給などのニュースもあって、グローバルにbeauty secterへの展開に注力する意向が見られる。ニュースに関連して、当社のセールス責任者は「Mercedesから選ばれたことを光栄に思っている。小びんは3種類(40・70・120ml)ベルギーの工場で製造しているが、びん形は特殊で、厚い底部を持っている(120mlで260g)。当社はdecoration技術で各種の開発を行う等、ダイナミックに未来に臨もうと考えている。」と述べた。
(FEVE News July’12-Source:Premiumbeautynews.com)

5.グローバル化粧品パッケージング市場 2012年240億ドルに達する

 Visiongain(イギリスの調査会社)の“Cosmetics Packaging Market 2011-2012 report”によれば、2012年の市場は240億ドルに達することが見込まれるとのこと(前年比は記載されていない)。アナリストは、消費者動向と、化粧品を売り込むためのパッケージングの重要性の認識の深まりから判断した。パッケージングは、商品が群がる市場で、消費者の注意を引くための基本的な要素の一つである。
 先進国市場では、消費者は高齢化の傾向にあるが、よりプレミアムなパッケージングが求められている。従って化粧品業者は、より付加価値の高さが認められるようなパッケージングを求めている。この情況がグローバルな化粧品パッケージング業界に良い見通しを与えている。しかし、ユーロ危機・原然材料の高騰が懸念される材料としてある。
(FEVE News July’12-Source: Cosmeticsdesign- Europe. Com)