2013年5月16日

海外情報(2013年5月分)

1.EU 2011年 ガラスびんリサイクル率70%を超えた

 FEVEは、2011年、EU加盟国のガラスびんリサイクル率が、初めて70%を超えたと公表した。
 これはEU加盟国で、11百万トンがリサイクルされたことを意味する。EUのガラスびんリサイクル目標は60%であり、この目標は全ての国で既に2008年に達成されていた。
 11百万トンがリサイクルされたことで、12百万トンの原料(珪砂・ソーダー灰・石灰石)が節約され、7百万トンCO2の排出が避けられた。これは、4百万台の車が路上から消えたことに相当する。また、ガラスびん製造過程で、リサイクルガラスを10%増加するごとに、消費エネルギーを2.5%減らすことができる。
(FEVE news Feb.’13- Source:glass-international.com)

2.Vetropack社(スイス本拠) 2012年業績好調維持

 当社の連結売上高は、604百万スイスフラン(前年比2.5%増、為替調整後は3.9%増)。利益は、コストアップに見合う売値改訂ができず、売上と同等の増加率は得られなかったが、なお良いレベルにある。
 出荷量は42.9億本(前年比2.9%増)、1,242千トン(前年並み)。国内市場向けは61.7%、他は輸出。全工場はフル稼働をした。
(FEVE news Feb.’13- Source:glassonweb.com)

3.O-I 社関連ニュース

(1)米国で eCullet社と合弁会社設立
 eCullet社は、カリフォルニア州所在のカレット会社。合弁会社は、収集されたカレットの分別処理設備を設立し運営する。
 O-I社担当副社長は、「この設立を歓迎する。北米のプラントに供給されるカレットの品質が改善されることを期待する。」と述べている。
 北米に於ける空容器の回収はsingle stream recycle(混合回収)が多く、ガラス、金属、プラスチック、紙が混合しており、良い品質のカレットが納入されない現状にある。
(FEVE news Feb.’13-Source:glass-international.com)

【訳者注】
 カリフォルニア州など、強制デポジット令が施行されている州以外の州では、家庭からの廃棄物の回収は、curbside collection方式と呼ばれ、各家庭は住宅前の歩道脇に、所定日に容器などに入れて出す。それを自治体が回収する。分別が難しく、米国などのガラスびんのリサイクルが容易でないのが現状のようである。

(2)オランダ Leerdam工場で21百万ユーロの投資完了
 投資の目的は、Benelux(ベルギー・オランダ・ルクセンブルグ)地域のビール会社の需要に応えるためである。この投資対象は、上記工場の窯修繕・製びん機高速化・品質向上のための新プロセスの導入であった。CO2は15%削減される。新設備は3月始動したが、開始日のお祝いにはO-I欧州の社長、取引先50社、地域政府代表等が参加した。
 社長は「O-I社は、欧州で2013年に140百万ドルを投資する。目的は欧州における競争力アップ、能力アップにある。我々は、お得意先へのサポートを強化し、上昇する需要に応え、ガラスびんの良さのPRに勤める。」と語っている。
(FEVE news Feb.’13-Source:glassinternational.com)

(3)北米市場 飲料消費動向とガラスびん需要について
 O-I社とVerallia North America社のマーケティング関係者は、最近の消費動向はガラスびんに良いと観察している。
 ワイン・craftスピリッツ・craft beer(地ビール)・natural beverage(有機飲料)・ energy drink(飲料ドリンク)などの成長は、ガラスびん需要にプラスの影響をもたらすだろう。
 各々のカテゴリーの中でも、プレミアムブランドが選ばれており、これらでは容器にガラスびんが選ばれている。
(FEVE news Feb.’13-Source:bevindustry.com)

4.Gerresheimer社 好決算

 当社の決算年度は12月始から翌11月末。2012年度は、企業目標を達成し、収入は1,219百万ユーロ(前年比+11.4%、為替調整後は+9.8%)を記録した。
 投資の重点対象は、医療機器(medical devices)、地域では、中国・ブラジル・インドである。2012年には、インドで2社を買収・併合した。
 2012年には、新たに118.9百万ユーロを投資した。対象は、ドイツ・チェコ等での医療機器(medical devices)設備の増強であった。今後は対象市場の需要増と、企業買収による成長を目指す。
(FEVE news Feb.’13-Source:cosmetic-business.com)

5.ロシア 化粧品・美容関係商品の需要上昇期待

 ロシアの市場規模は、欧州では現在、フランス・ドイツ・イギリス・イタリアに次ぎ5番目である。
 2012年の市場規模は139億ドルと見られているが、2015年には156億ドルに達すると予測されている。消費者の収入増加と、生活習慣の変化が期待されるからである。
(FEVE news Feb.’13-Source:premiumbeautynews.com)