2010年07月28日

海外情報(2010年7月分)

ガラスびん企業に関するニュース


O-I社

(1)2010年第1四半期 好業績
売上高は、前年同期比6%増の16億ドル(約1460億円)、純益は89%増の85.3百万ドル(約78億円)と公表した。収益増の要因については、売値のアップ・売上構成が良かったこと・為替相場をあげている。
  会社は9四半期続いた売上高の良くない傾向を転換できた、ターニングポイントと見ている。また、アルゼンチンの製びん会社Cristalerias Rosario社の過半数の株を取得し支配下に入れ、有望な南アメリカ市場への拡大戦略に寄与できたことを、この期間の成果に上げている。
(Fevenews May-Glassonline.com)

(2)中国・東南アジアでの地歩を拡大
当社はタイのBerli Jucker Public Company(BJC)と合弁会社を設立。Fraser & Neave Holdings社よりその製びん事業部門Malaya Glassを買収する契約を結んだ。
Malaya Glassは、中国・タイ・マレーシア・ベトナムに併せて4工場を持ち、従業員1900人、2009年度の売上高は126百万ドル(約115億円)の会社である。
(Fevenews May-Packagingdigest.com)
訳者注:前号(海外情報2010-6)で、BJC社が単独でベトナム進出のニュースを報じたが、その件との関連については触れられていない。)

(3)ガラスびんのLCA研究結果について
当社はガラスびん企業としては初めてになる「ガラスびんのLCA」の研究結果を発表し、消費者に対して「ガラスびんが持続可能性の観点から最も優れた容器である」と信じることを望んでいる。研究では335ml容器を対象にガラス・アルミ・PETの対比を行った。当社の会長Stroucken氏は「一貫しない計測研究が容器素材間の正確な対比を不可能にしている。消費者は不完全なデータに基づき選択をしている。」と述べている。
(Fevenews May-Packagingnews.co.uk)

(4)"carbon footprint"を削減する積極的計画を公表
世界中に展開している事業所を合わせ、2007年をベースとして次の目標を達成する。
① エネルギー使用量の50%削減
② 炭酸ガス等の温暖化ガス排出の65%削減
③ リサイクルされたガラスの使用率をほぼ倍の60%達成
④ 工場における事故の絶滅
当社の会長Stroucken氏は「当社の最近のLCA研究結果では、ガラスびんが他の素材容器に比し、より少ないcarbon footprintを持つことを示した。しかし我々はなお改善の余地があると考えている。我々の目標は極めて高いが、達成可能と見ている。それは地球環境に好結果をもたらすだろう。我々は既にあるびん種で30%の軽量化、3年間で8%の省エネ、全社を通じる安全教育などのステップを踏んでいる。」と述べた。
  一方、カレット使用率の向上について、その担当役員は「リサイクルシステムは、世界のある部分ではよく機能している。特に欧州では優れたシステムが機能し成功している。しかし米国をはじめシステムの確立されていない国が多く、回収されたガラスが有効にガラスびん製造に利用されていない国も多い。O-Iはより多くのカレットを原料として使用したいと考えている。そのために、システム確立のリーダーとなり、世界にインパクトを与えたいと考えている。」と述べている。
(Fevenews May-Oil/PR Newswire)

HNG社 

(1)OMCO社と合弁会社設立
HNG社のフルネームはIndian Hindusthan National Glass LTD。インド最大の製びん会社で、国内市場シェア60%、年間売上高は1500カロールインドルピー(約320億円)。OMCO社はOMCO International NV. ベルギー本拠の世界的なびん型製造会社である。両社はこの程50%ずつ出資の合弁会社を設立した。新会社名は『OMCO HNG Engineering Ltd. 』。インドに新工場を設立し、びん型の製造・販売事業を行う。工場建設費は35カロールインドルピー(約7.5億円)、最新技術を装備し、当初の能力は4千個/月、2010年9月始動の予定である。
(Fevenews May-Glassonline.com)