2007年12月01日

日本ガラスびん協会 研修会に参加して

磯矢硝子工業株式会社
京都工場 整びん課 松岡 宏晃


日増しに寒さの加わる11月9日~10日の2日間にわたって私は、神奈川県藤沢市のKKR江ノ島ニュー向洋にて行われた日本ガラスびん協会研修会に参加致しました。当日はあいにくの曇り空でしたが、近くにはテレビや映画などで拝見することの多い江ノ電が走っており、それに乗って会場に向うことも個人的な楽しみの1つでした。


石塚硝子(株)、第一硝子(株)、東洋ガラス(株)、日本耐酸壜工業(株)、日本山村硝子(株)、磯矢硝子工業(株)の6社から集まった計16名での研修でしたが、始めに行われた自己紹介を聞いて実に様々な部署の方が来られていることを知りました。


次に、協会組織の説明、日本のガラスびん業界の現況、欧米など諸外国の同業界の説明がありました。私たち、現場の者が普段意識することのない貴重なお話でした。


引き続いて、社団法人全国清涼飲料工業会 公文正人環境部長より「飲料業界の容器包装に関る3R推進の現状と課題」、主に容器包装リサイクル法についてご講義頂きました。私たちの生活に大変身近な食料品などの容器包装の3R推進状況から、同法の附帯決議事項による課題についてのお話を聞き、環境汚染が進んでいる昨今、同法が大変重要であると感じました。中でも、ガラスびんの3R推進目標達成率の高さにはガラスびんに携る者として感心しました。


その後、グループ別に別れてリーダーや発表などの担当者決めや、明日のグループ別討議の議題について話し合いました。


初日の研修も終わり、その後に開かれた懇親会では普段接することのない同業他社の方々の話が聞け、大変盛り上がりました。特に製びん現場の環境や設備の話は大変参考になりました。


2日目の午前中はグループ別に昨日決めておいた議題について討議が行われました。「びんの需要を増やすには」という議題をメインに話し合ったのですが、皆、普段から様々な意見を持っている様でとても白熱した討議になりました。私自身は今まであまり考えたことのない議題だった為、皆さんの意見を聞いている時間の方が多くなってしまいました。


午後からはグループ別に討議した内容の発表に移りました。どのグループも内容は共通する部分がありしっかり的を射た内容だった様に思います。ガラスびんの利点などを他容器と比較してみるとやはり厳しい情勢であり、「如何にガラスびん特有の欠点を利点として企業や消費者にアピールしていくか」ということは大変難しい問題です。他容器に移ってしまった製品にガラスびんの利点をアピールして再度需要を取り込むのではなく、元々ガラスびんの利点を活かしている製品や、これから他容器に移りつつある製品、そして全く新しい分野の製品などに絞って他容器に十分対抗できる点(環境への配慮、様々なデザインに対応できる、内容物への影響の少なさetc)をアピールしていく必要があると思います。


短い期間でしたが、業界の置かれている現状、同業他社の方の貴重な意見などが聞け普段ガラスびんに携る者として内容の濃い有意義な研修会だったと思います。


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