2010年01月07日

日本ガラスびん協会 研修会に参加して

第一硝子株式会社
販売課 石田龍彦


ガラスびん協会の研修会に参加するのは初めてで、しかも研修会と名の付くことに参加すること自体が久しぶりなせいか、正直、嫌な気持半分楽しみな気持半分で会場に向かいました。研修場所が今年は熱海という場所柄、楽しみの気持ちの方が多かったかも知れませんが・・・。

会場へ入るなりいかにも研修会場っぽい感じが窺え、弊社を入れて協会に加盟する6社、計18名の方々が研修会に参加されており、その6社の方々が一気に集まるとさすがの迫力。緊張してしまいました。自身の気持ちの中で楽しみの気持ちは払拭され、研修を受ける姿勢に気持ちを切り替えたのを今でも鮮明に覚えています。

この研修は2日間の日程で行われ、初日のスタートは参加者1人ずつの自己紹介からでした。色々な部署の方が参加されていることが分かり、普段の自分とは違った観点、感覚を発見するいい機会だと思いました。

今回の研修では印象的だったことが3つあります。まず1つはガラスびん需要についてです。丸山委員進行のもと、研修がスタートし吉永専務理事より協会の内容やガラスびん製造、販売状況が告げられましたが、ガラスびんの出荷量は(トン数ベースで)1990年をピークに減少しています。技術の進歩でガラスびんの軽量化が進んでいることも影響しているとの言葉はありましたが。私の所属部署は営業のため他素材との販売競争を強いられる場合があります。びん屋の営業としてはその場はガラスの良さをアピールして継続使用を求めるようには試みますが・・・実際には全てを止めるには至りません。ユーザーの皆様にガラスびんの良さを再認識していただき、今後もガラスびんを末永く使っていただくことを望みます。

2つ目は懇親会です。6社の方々が一堂に集まることはそうあるものではなく、普段自分とはなじみのない部署の方や、また弊社にはない部署の方もいらしたのでどんな話ができるか楽しみでした。製造の方や品証の方、マーケティングや営業企画・・・etcと様々な部署の方々と話ができ、今後の自分にとって物事を広く考える知識を皆様から頂きました。また、お酒が入り和やかな雰囲気になり皆打ち解けてきて非常に楽しい時間でもありました。

3つ目はグループ別討議です。これは参加者18名が3つのグループに分かれ、与えられた4つの議題から1つを選択してグループとして発表するというもの。私が入ったグループでは議題として『日本ガラスびん協会へ望むこと』を選択しグループ論議をし、ガラスびん需要を増やすための広告やアピール方法など、それらを協会で行ってもらいたいこととして内容を考え発表としました。例としましては量販店に対し空きびんを返却すると保証金の返金が得られる等の看板設置を依頼することや、JR山の手線の車両全面にガラスびんを形取ったステッカーなどを貼り付けガラスびんのアピールを行うというものです。1例を挙げて自分で言うのもなんですが・・・私がいたグループの提案、なかなかいい提案ではないかと思っています。

他グループでも色々な案が提出され発表内容はどれも印象的でした。その中で私の脳裏に残っているとても印象的な発表内容があります。それは『びんの需要を増やすには?』という議題で発表を行ったグループのもので、ガラスびんが割れたらすぐ砂の様に粉々になるというものでした。実際に現状では自動車用窓ガラスで強化ガラスという割れた時には角が丸く粒状になるものは存在していますが、それよりも細かく砕けるというのがこのグループの発表内容でした。確かに割れた時に砂の様になってしまえば処理が楽ですし、ガラスは無機物で環境に優しく仮に砂状に割れたそのガラスをそのまま砂として土壌等で使用しても問題ないため、とてもいい提案だと思いました。

グループ討議ではどのグループも実現できるかどうかは別にして普段では思いつかないような案がいくつも提案されていました。どの案もびんのことをよく考え提案されており、参加した皆が一所懸命考えているのがとてもよく分かりました。研修でのグループ討議はガラスびんに携わる者全てにおいてとても有意義な時間だったと思います。

2日間という短い間の研修は、自分がガラスびんに携わっていく上で今後どうあるべきかを考えるいい機会となりました。

最後にこの研修会を開催、運営して頂いた関係各所、各関係者の皆様にはガラスびんについて改めて振り返る機会を設けて頂いたことに感謝するとともに厚く御礼申し上げます。

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