2012年04月16日

ガラスびんの輸入と輸出(2011年)について

 財務省貿易統計から、ガラスびん関連の2011年の輸入と輸出量を見ました。特に、円高の影響を見ました。

空びんの輸入量と輸出量

国別  輸入 輸出
2010年 2011年 2010年 2011年
数量
(トン)
数量
(トン)
単価/
トン
(千円)
数量
(トン)
数量
(トン)
単価/
トン
(千円)
韓国 365 428 666 1,043 1,083 549
中国 5,785 5,903 204 1,252 946 174
台湾 1,693 1,423 126 311 317 656
香港 - - - 135 157 452
フィリピン - - - 157 93 194
シンガポール - - - 470 489 294
フランス 787 905 234 268 200 845
イタリア 297 269 264 50 74 1,203
米国 80 60 3,033 1,196 1,471 448
その他 401 387 817 678 767 673
合計 9,408 9,375 261 5,560 5,597 471
国内比(%) ※ 0.7 0.6 - 0.4 0.4 -

※:輸入量または輸出量÷わが国ガラスびん生産量

輸出入されている空びんは、そのトン単価から見て、当協会・会員会社が製造・販売している通常の酒類、飲料などのガラスびんとは異なるびん種であると推定される。上表の通り、数量、単価ともに円高の影響を受けていない。
特に、トン単価は、輸入・輸出共に、前年より上昇している。(参照:マーケティング2011年4月)びん種の内容等、情報が無く、お伝えできないのは残念である。

中身商品の輸入と輸出

(1)アルコール飲料の輸入

製品名(千kl) 2008年 2009年 2010年 2011年 11/10
ワイン 119 128 134 144 108%
スパークリングワイン 23 21 24 25 103%
ウィスキー・ブランデー 16 16 17 19 112%
その他蒸留酒 80 76 76 68 89%
ビール 34 31 29 42 144%
麦芽発泡酒 49 82 132 194 148%
その他の製品 68 69 75 99 132%
合計 389 423 487 591 121%

注:データは日刊経済通通信社、バルクなどを含まない製品のみ。

同社の「日刊食品通信」の説明の要点を引用する。製品数量は21.3%増加したが、単価の下落は強まり、金額は6.7%の増加に止まった。単価下落の目立つのは、ビール(大手量販店のPBブランド)、麦芽発泡酒(韓国からの新ジャンルPBブランド)である。

(2)アルコール飲料製品の輸出

 輸出量は、総量で輸入量の1割強と極めて少ないが、円高の中でも伸びている。主要酒類の好調は海外での日本食の流行と、品質評価が高まっているため。ガラスびん業界の注目は容器にガラスびんが多用されている清酒、ウィスキー、焼酎である。2011年、清酒は主要国で増加したが、中国向けが震災後減少したことが大きく影響し、トータル微増に止まった。

 
品種 単位 2008年 2009年 2010年2011年
清酒(日本酒) 輸出量 kl 12,151 11,949 13,770 14,014
前年比 % 107 98 115 102
焼酎 輸出量 kl 2,287 2,093 2,389 2,107
前年比 % - 92 114 88
ウィスキー 輸出量 kl 1,038 1,191 1,384 1,684
前年比 % 114 115 116 123

注:データは日刊経済通信社