2013年04月19日

ガラスびんの輸入と輸出(2012年)について

 主として、年末近くまで続いた円高の影響などに注目した。

空びんの輸入量と輸出量

国別  輸入 輸出
2011年 2012年 2011年 2012年
数量
(トン)
数量
(トン)
単価/
トン
(千円)
数量
(トン)
数量
(トン)
単価/
トン
(千円)
韓国 428 495 562 1,083 1,208 576
中国 5,903 5357 220 946 898 178
台湾 1,423 935 172 317 342 627
香港 - - - 157 197 355
フィリピン - - - 93 22 273
ベトナム 5 10 300 - 384 237
シンガポール - - - 489 339 289
フランス 905 950 253 200 126 1,183
イタリア 269 237 295 74 44 -
米国 60 82 3,549 1,471 1,047 521
その他 382 621 771 767 1,020 541
合計 9,375 8,687 311 5,597 5,627 458
国内比(%) ※ 0.6 0.6 - 0.4 0.4 -

※:輸入量または輸出量÷わが国ガラスびん生産量

 財務省貿易統計(速報)から、空びんの2012年の輸入・輸出の国別内訳を見た。
 既に、1月24日の新聞朝刊では「貿易赤字最大6.9兆円、32年ふり更新」と、大きく報じられていた。空びんは、大河の一滴に過ぎないが、やはり赤字が続いる。(びん協で、記録が残っている限り赤字)

 毎年、説明している通り、このトン当たり単価から見る限り、当協会加盟会社の製品は含まれてはなく、特殊な製品(もしくは加工、付属品などを含む)と思わる。
 トータルでは、輸入は数量減・金額増、輸出は数量・金額共に増加している。国別に見ると、輸入、輸出とも中国の減少が目立っている。輸出量がトータルで減少しなかった理由は、ベトナムが主要国に加わったことが主因となっている。

 

中身商品の輸入と輸出

(1)アルコール飲料の輸入

品種(千kl) 2009年 2010年 2011年 2012年 12/11
ワイン 128 134 144 181 126%
スパークリングワイン 21 24 25 29 116%
ウィスキー・ブランデー 16 17 19 18 95%
その他蒸留酒 76 76 68 69 101%
ビール 31 29 42 41 98%
麦芽発泡酒 82 132 194 215 111%
その他の製品 69 75 99 94 95%
合計 423 487 591 647 109%

注:データは日刊経済通通信社、バルクなどを含まない製品のみ。

 同社の「日刊食品通信」の説明の要点を引用する。製品数量、金額共には10%増加した。特にワインは26%の大幅増となっている。麦芽発泡酒も大幅増を続けている。ワインは依然単価の下落傾向が続き、金額は19%の増加に止まった。

(2)アルコール飲料の輸出

 輸出量は、総量で輸入量の1割強と極めて少ないが、円高の中でも伸びている。主要酒類の好調は海外での日本食の流行と、品質評価が高まっているため。ガラスびん業界の注目は容器にガラスびんが多用されている清酒・ウィスキー・焼酎である。酒類計の国別では、中国向けが178%と大幅に伸びたことが注目される。

 
品種 単位 2009年 2010年2011年 2012年
清酒(日本酒) 輸出量 kl 11,949 13,770 14,014 14,131
前年比 % 98 115 102 101
焼酎 輸出量 kl 2,093 2,389 2,107 2,781
前年比 % 92 114 88 132
ウィスキー 輸出量 kl 1,191 1,384 1,684 1,927
前年比 % 115 116 123 114

注:データは日刊経済通信社