広島県 ~株式会社 三宅本店

銘酒誕生までの道のり

千福純米酒が誕生した理由
創業以来、目指してきたのは大衆に愛される酒づくり。今日まで丁寧に醸した質の高い日常酒を主力としながら、三倍増醸酒全盛時代にも今でいう純米酒を手掛けるなど、酒造りの伝統を大切にしてきました。1982(昭和57)年には名杜氏の故・土居恒夫氏を迎えて醸造技術の研鑽に努め、全国新酒鑑評会ではほぼ毎年金賞を受賞。2001(平成13)年に最新鋭の吟醸蔵として呉宝庫(ごほうぐら)を新設し、純米酒・純米吟醸をはじめ杜氏渾身の酒を醸しています。

酒づくりへのこだわり

原料米は八反錦、新千本などすべて広島産の酒造好適米で、酵母も広島産(純米大吟醸酒と大吟醸酒のみ)。仕込み水には名水として名高い灰ヶ峰の伏流水を用い、料理の旨味を引き立たせることにこだわったスッキリとした辛口の純米酒に仕上げています。今年発売した「千福神力(しんりき)純米無濾過原酒」は、千福の原点となった幻の酒造好適米「神力米」を復活させ、現代の技術で仕込んだ酒。旧海軍から「赤道直下を通過しても劣化することがない最高の酒」と証明書をいただいたのもこの神力米の酒でした。

容器にびんを使用することへのこだわり

300mlのリターナブルびんを使用する理由
かつてのように一升瓶を抱えて、酔いつぶれるまで飲む方は少なくなりました。今は、おいしいお酒を気持ちよく飲んで、気持ちよく酔うという飲み方が主流です。利き酒感覚でいろいろなお酒の味を試してみたいという声も多いため、ビールやチューハイのように気軽に飲める300mlの小瓶サイズの商品バリエーションは年々増えています。また、お店で買って帰る時に運びやすいサイズなのも人気の理由です。

酒造プロフィール

株式会社 三宅本店
代表酒「千福」は、「♪千福一杯いかがです~」のCM曲でおなじみ。創業は1856(安政3)年。海軍基地拡大で人口が急増し、呉に市制が施行された1902(明治35)年に清酒醸造に着手。海軍御用酒の蔵元となり、日本最大規模の酒造メーカーへと急成長する。終戦直前の大空襲で壊滅的な被害を受けた蔵の復興を支えたのは、海軍も称えたその品質の高さ。大衆に愛されるソフトで飲み飽きない広島の酒を追求する一方で、伝統の酒造りを究め、全国新酒鑑評会やモンドセレクション金賞受賞多数。