リターナブルびん

びんのままで再使用が環境にいちばん

1.リターナブルびんとは?

私たちの身のまわりには、宅配や学校給食で人気の牛乳びんや、家庭の食卓や飲食店でおなじみのビールびんなど、たくさんのリターナブルびんがあります。リターナブルびんとは、あきびんを回収後、きれいに洗浄され、再び中身を詰めて商品化されるびんのことです。ガラスびんのまま再使用(リユース)されるのでゴミにならず、原料や製造エネルギーの節約にもなるので、環境にもっとも優しい容器として注目されています。
日本には100年以上も昔から、一升びんやビールびん、牛乳びんに代表されるリターナブルびんの歴史があります。「ものを大切にし、資源を有効に利用する」という精神のもとに、びんの循環システムが守られているのです。
平成26年9月現在、90%以上回収率達成の72社 216種のびんが容器包装リサイクル法によりリターナブルびんの認定を受けています。日本ガラスびん協会では、規格の統一化(Rびん)や超軽量化などを通して、循環型社会をになう新しいタイプのリターナブルびんも推進しております。
(リターナブルびんナビより)

2.リターナブルびんの旅行記

例えばビールびんの一生は約8年間。20回以上も使われたあと、細かく砕かれてカレットとなり、新しいびんに生まれ変わります。リターナブルびんは一体、どのような旅を続けているのでしょうか?

  1. 皆さんが飲み終えたリターナブルびんは、販売店に返されたり、各自治体の分別回収に出されます。
  2. 回収されたキズなどのない良いあきびんは中身のメーカーに返され、さまざまな手法により、ピカピカに洗浄されてから中身が詰められ、商品として再び販売されます。
  3. このようにリターナブルびんは、再び使われてあきびんとなり、何度も何度も旅を繰り返すのです。
  4. また、古くなるなどしてキズのついたあきびんは、細かく砕かれカレットというびんの原料となり、ガラスびん工場で新しいびんとしてよみがえります。

導入のメリット

1.省資源・省エネルギー

リターナブルびんは、何度も使える容器ですので、原料が節約でき、製造にともなうエネルギーも削減します。

2.大気汚染物質の排出削減

リターナブル化が進むことでCO2やSOX、NOXなどの排出量が削減されます。
もしも飲料容器が全てリターナブルびんになったら、C02排出量は57.1%の削減。

3.廃棄物の削減

リターナブルびんはほとんど廃棄物になりません!
もしも飲料容器が全てリターナブルびんになったら、固形廃棄物排出量は89.1%の削減。

4.LCA評価

容器をリユースすることにより、環境に与える影響(環境負荷)がますます少なくなります。
製品のライフサイクルにわたる環境負荷を総合的に解析・評価する手法として「LCA(ライフサイクルアセスメント)」が注目される中、容器間比較研究会が発表している「LCA手法による容器間比較報告書」の分析結果では、リターナブルびんが、PETボトルなどの他素材容器に比べもっともよい評価であり、繰り返し使えば使うほど環境負荷が少なくなることが報告されています。

[R]マークについて

1.日本ガラスびん協会が認定している「R」びんとは?

一升びんは日本酒に限らず、酢やしょう油などのびんとしても使用することができる、日本が誇る規格統一びんの元祖です。同じ規格のびんを様々な商品に使い回すことにより、リユースの効率が飛躍的にアップします。
日本ガラスびん協会が規格統一リターナブルびんと認定したびんをRびんといいます。多くの団体にリターナブルびんとして使用していただけるように、Rびんのデザイン(設計図)を開放しています。

2.大気汚染物質の排出削減

Rびん普及推進の一環として、シンボルマーク3タイプを用意しました。

Rマークの趣旨
日本ガラスびん協会が意匠権を持ち、リターナブルびんであることを容易に識別できるようにしたマークで、会員会社が当協会から事前に許可を得て製造したリターナブルびんにのみ使用することができます。

Rマークの目的
リターナブル空きびんの回収に関わる消費者、行政、事業者の皆様が、リターナブルびんであることを識別しやすくしました。

3.取り扱いのお願い

お得意先におかれましては、ぜひ、このマークをラベルの印刷やびんのエンボスに採用していただけるようお願いいたします。

普及を目指して

1.地球環境保全との関わり

リターナブルびんのように自然素材のリユース容器が増えれば、ゴミ処理や埋め立て地の問題も解決でき、地球温暖化の原因となるCO2の排出抑制や環境汚染の防止などにつながります。ところが現代社会では、リサイクルしにくい容器が主流です。また残念なことに、容器包装リサイクル法がリユースを応援するシステムとして機能しにくいという問題点も指摘されています。
なぜ、環境にいちばん優しいリターナブルびんが、もっと大切にされないのでしょうか?

2.容器包装リサイクル法とリターナブルびん

2000年4月より完全施行された容器包装リサイクル法は、再資源化を進めゴミを少なくするための法律です。しかしこの法律により、長い年月をかけて確立されてきた、リターナブルびんの素晴らしい循環システムがおびやかされています。本来ならば、まず第一に「リユース」が「リサイクル」よりも優先されるような政策が求められるべきなのです。
まずは発生を抑制し(リデュース)、捨てないで再使用する(リユース)、それでだめならもう一度資源になるように努力する(リサイクル)、これが循環型社会の基本であると考えられているのですから・・・。

3.リターナブルびんのこれから

現在、日本ガラスびん協会やびん再使用ネットワーク、市民立法機構リターナブル容器普及プロジェクト、全国びん商連合会などが、リターナブルびん復権のための政府への提言を行っています。
また、Rびんや超軽量リターナブルびんなど、新しいタイプのリターナブルびんの開発も進められていますので、どうぞ皆様のご協力とご理解をよろしくお願いいたします。

リターナブルびん最前線

1.軽量化リターナブルびんの取組み

1) 軽量化の始まり

リターナブルびんを軽くしようとする試みは、ビールびんや牛乳びんから始まりました。ビールびんの場合、現在では全体として約2割以上の軽量化が進められています。ビールの大びん1ケースで考えると、約2.6kg以上も軽くなっています。
びんの軽量化は製造時や輸送時の省エネルギー、省資源、CO2排出の削減につながります。リターナブルびんの場合、軽量化により商品の配達やあきびんの回収がスムーズになるということも大切なポイントです。また、高齢化社会やユニバーサルデザインといった観点からも、対応が進められています。

2) 軽量化の最先端「超軽量リターナブルびん」

超軽量びんとは、日本ガラスびん協会の定める最も軽量度の高いびんのことです。びん再使用ネットワークと共同開発されたR1000、R900、R500は、従来よりも約40%軽くなりました。これらは規格統一びんであるため、びんの表面にはRマークと超軽量びんのマークが両方とも表記されています。現在、最も進んだリターナブルびんといえるでしょう。
また他にも、ユニバーサルデザインに配慮したポイントが評価され、2000年グッドデザインユニバーサル賞を受賞した超軽量牛乳びんが大活躍しています。

2.海外リターナブルびん事情

●ドイツ ~リユース先進国~

ビール、清涼飲料水、果汁、ワインでは、72%以上のリユース容器を使うことが、法律で定められています。もし、この数字を下回った場合、デポジット(容器預かり金制度)が強制され、実質的にワンウェイ容器を使うことができなくなります。

●デンマーク ~驚異的なリユース国家~

果汁飲料のみワンウェイびんが許されていますが、基本的にはリターナブルびんの使用が法律で義務づけられています。国内の飲料容器のなんと97%がリユース容器です。

●アメリカ ~意外な一面~

州ごとに異なる特色を持つアメリカですが、オレゴン州では、飲料容器に関する強制デポジット(容器預かり金制度)を取り入れています。その結果、70年代前半には36%だったリユース容器が、現在では98%を占めるまでになっています。