地球温暖化対策・自主行動計画

日本ガラスびん協会 地球温暖化対策(CO2削減)自主行動計画

日本ガラスびん協会は1998年に産業構造審議会・総合エネルギー調査会に自主行動計画目標(ガラス容器製造業における地球温暖化対策への取組み)の報告を開始し、その後も毎年の実績を報告しています。
2016年2月5日に経済産業省で開催された産業構造審議会環境部会地球環境小委員会の製紙・板ガラス・セメント等ワーキンググループにおいて2014年1~12月の実績を報告いたしましたので、以下の通り概要をお知らせいたします。

ガラス容器製造業における地球温暖化対策の取組み

自主行動計画における目標

CO2排出量の削減に関し、日本ガラスびん協会では2013年に2020年の削減目標を下表の通り報告いたしました。ガラスびん需要が漸減傾向にあることからエネルギー使用量・CO2排出量も減少する結果を踏まえ、2020年の削減目標を設定することにいたしました。尚、2014年の実績は以下の通りとなっています。
また、2014年より目標となる基準年を1990年比から2012年比に変更いたしました。

基準年 2012年比 2020年 目標 2014年 実績
エネルギー使用量
(総量)
▲12.9%(2012年対比)
(原油換算 32.9万Kl)
▲8.1%(2012年対比)
(原油換算 34.7万Kl)
CO2排出量
(原料分含む)
▲10.5%(2012年対比)
(77.5万t-CO2)
▲2.7%(2012年対比)
(84.2万t-CO2)

目標を達成するためにガラスびん協会が取り組んできた項目とその目標値及び実績値

【取組事項およびその目標値】
(1)カレット利用比率の向上
ガラスびんの原料に占めるカレットの利用率を75%まで増加する。
※2016年4月より改正施行された省令に合わせ目標値を変更いたしました。
(2)ガラスびんの軽量化の推進
ガラスびん重量を2004年比1.5%軽量化する。目標重量189.4g/本
(3)ガラスびん製造工程の歩留まり向上
ガラスびん生産歩留まりを2012年比2%向上する。目標76.7%
(4)工場内のガス燃料をすべてLNGへ転換
LPGをLNGへ100%転換する。

【取り組んできた結果】
(1)~(4)の各指標の推移は以下の通りとなっています。

年 (1~12月) 生産量 万トン カレット利用率 % ガラスびんの
平均重量 g/本
歩留まり % LNG化率 %
1990 242.5 40.5 217.2 84.4 36.7
1997 195.0 53.8 206.4 79.8 79.9
2000 162.1 62.2 197.3 77.4 83.6
2005 135.2 68.8 187.2 75.0 95.7
2006 134.4 70.4 190.4 75.0 98.0
2007 131.4 71.6 189.8 75.2 98.0
2008 126.6 73.1 189.6 76.1 98.0
2009 121.3 73.7 188.8 75.5 100.0
2010 122.2 73.3 189.0 76.3 100.0
2011 123.0 72.5 188.5 76.4 100.0
2012 118.3 74.4 188.3 74.7 100.0
2013 118.0 74.2 189.0 74.9 100.0
2014 115.9 74.0 189.6 76.1 100.0

※カレット利用率については、2016年4月1日施行された新たな省令に従い算出しています。

エネルギー使用量、CO2排出量実績と見通し

目標を達成させるための各種取組みにより、エネルギー使用量、CO2排出量ともに以下の通り大幅に減少いたしました。


(1~12月)
生産量
万トン
エネルギー
使用量
原油換算万kl
CO2排出量
万トン-CO2
エネルギー
原単位
原油換算l/トン
CO2排出
原単位
kg-CO2/トン
1990 242.5 65.3 181.0 269.3 737.5
1997 195.0 55.4 146.0 284.3 748.7
2000 162.1 47.5 123.0 293.0 758.3
2005 135.2 42.1 105.3 311.4 780.5
2006 134.4 41.7 100.9 309.4 750.5
2007 131.4 41.6 98.1 316.2 746.8
2008 126.6 40.3 88.8 318.3 701.1
2009 121.3 38.4 83.0 316.6 684.1
2010 122.2 37.9 80.8 310.1 661.5
2011 123.0 37.5 85.0 304.9 691.4
2012 118.3 36.9 84.2 311.9 711.6
2013 118.0 35.0 84.6 312.4 716.8
2014 115.9 34.7 84.2 299.4 726.5

※CO2排出量にはガラス原料の炭酸塩からの排出も含む。

2014年までの取組みとエネルギー使用量、CO2排出量減少の要因分析

(1)カレット利用率の向上

  • カレットの利用率向上により、ソーダ灰、石灰石などの炭酸塩原料使用量および溶解時のエネルギー使用量が大幅な減少となり、CO2排出量の削減に大きく寄与しています。
    ガラスびんは資源有効利用促進法における特定再利用業種に指定されていることから、その判断基準となるカレットの利用率の目標が省令により定められています。2016年4月1日に施行された省令では、目標率の計算方法が変更となり2020年(平成32年)までのカレット利用率目標は75%となりました。新計算方法で算出したカレット利用率の2014年実績は74.0%となっています。
  • カレット利用率の向上によりリサイクルカレットに混入する異物数が増加し、ガラスびんの品質を低下させる大きな要因となっていることから、それを防ぐために市中からのリサイクルカレットの処理プラントの設備更新、最新の異物除去機器の導入などの設備投資を積極的に進めています。
  • 今後さらにカレット利用率を上げるためには、カレット品質の維持向上と、カレットの地域的な偏在やその他色カレットの使用量増加などが課題となっています。

(2)ガラスびんの軽量化の推進

  • ガラスびん1本当たりの重量を軽量化することにより、原料、燃料の使用量が減少し、CO2もほぼ比例して削減することができます。さらにガラスびんの軽量化により輸送時のトラック等の燃料削減にも寄与しています。
  • 2014年の1本当たりの重量は189.6gでありました。 前年とほぼ横ばいの状況にありますが、小容量化を含め全体的に軽量化傾向が進んでいます。
  • 特に近年、強度を維持しながら、(重量/容量)比のきわめて小さい「超軽量びん」あるいは「超軽量リターナブルびん」の開発に成功したことから、軽量製品のアイテム数が年々増加しています。

(3)ガラスびん製造工程の歩留まり向上

  • 歩留まりの低下は余分なガラスを溶解することになり、エネルギー使用量とCO2排出量の増加の要因となります。2014年の歩留まりは76.1%と2012年に対し1.4%改善していますが、大きな改善が見込めない要因として、①ガラスびん需要の減退による設備稼働率の低下。②製品の小ロット化、多品種化による型替ロスの増加、などが挙げられます。今後も生産設備の再編、型替作業の効率化などの取組みにより、歩留向上に努めてまいります。

(4)工場内のガス燃料をすべてLNGへ転換

  • 工場で使用するLPGをCO2発生量の少ないLNGへの転換は着実に進みました。工場再編などにより2014年も通年で100%達成となっています。
  • 1998年以降、ガラス炉燃料の重油をLNGに転換する試験的な取組みを始め、ここ数年本格的に重油からLNGへの切替えが進み、CO2削減に大きく寄与しています。

(5)その他の特記事項

  • NEDOのエネルギー使用合理化技術戦略的開発の先導研究として「直接ガラス化による革新的省エネルギーガラス溶解技術の研究開発」に当業界からも参画し、小規模炉での試験研究に取り組んでいます。
  • 省エネルギー、CO2排出削減啓発のためのPR活動にも加盟各社が継続的且つ積極的に取り組んでいます。