2011年12月21日
日本ガラスびん協会研修会に参加して
日本耐酸壜工業株式会社
佐竹 晃一
今回の研修会は、日本ガラスびん協会正会員である6社から、さまざまな部署の若手の社員が参加されており、研修を通して他社の方々とのコミュニケーションを取ることができ、とても貴重な経験ができました。
初日は3つの講義の時間が設けられていました。
最初は、日本ガラスびん協会の組織構成や、色々な取り組み。ガラスびんの製造・販売状況などについての講義でした。
びん協会の取り組みとして、びん協会のCM、『47CLUB』ネットアンテナショップ夏の展開と冬の展開、ガラスびんアワードなどがあり、ユニークな取り組みで、ユーザー様にびんの良さをアピールしているということが分かりましたが、残念ながらガラスびんの製造・販売状況からは、国内の出荷量が毎年減少しているということ、特にビールや炭酸飲料の容器に使われるびんの割合が毎年減少しているとのことでした。
しかし一方で、工場従業員1人あたりの出荷量は数年前と比較すると飛躍的に伸びていることが分かり、びん作りにおける技術は確実に進歩しているのだということも分かりました。
次の講義では、技術委員会の取り組みについての講義でした。
関係法令への対応としてJIS、計量法、リサイクルの法律の制定・改定・廃止などさまざまな法令に関与しているとのことで、地球温暖化対策の自主行動計画などの取り組みをされているとの事でした。
日本ガラスびん協会の規格としては、ガラスびんの品質規格として、標準的な品質規格の決定・びん口規格として、標準的な口部図面の決定・カレット受入品質規格として、受入品質規格の決定・CIDマーク形状基準などについての説明をしていただき、びん業界全体としての規格を作る事で、びん業界の技術水準の向上を目指しているのだということが分かりました。
最後の講義では、ホッピービバレッジ株式会社 代表取締役会長 石渡 光一様より、『ホッピーのルーツと今までの足跡を振り返って』という内容で、コクカ飲料株式会社設立から今に至るまでのお話を、苦労したことや、努力したこと、面白かったことなど、ご自身の体験談を織り交ぜてお話していただきました。
とても時代の流れを感じとりやすいようにお話していただき、ホッピーのびんがどのようにして今の形に至ったのか、ホッピーの名前の由来などを、とても楽しく拝聴させていただきました。
その後の懇親会では、研修会に参加されている皆様と会社での出来事や自分たちの考えを、おいしいお食事とお酒を交わしながら楽しく語り合いました。
色々な業種の方が参加されていたこともあり、あまり自社ではかかわる事の出来無い営業や総務の方ともお話しする機会がたくさんありました。
それぞれの会社、業種でそれぞれ面白い考え方や意見を聞けたことはとても良い経験となりました。
研修日の2日目では3グループに分かれてグループ別の発表を行いました。
私たちのグループの発表テーマは『新しい事への挑戦』です。前日に親睦を図ったことで、討議の場は活発な意見が飛び交いました。
私たちのグループは営業、物流、技術、検査、営業など色々な業種のメンバーで構成されていたので、顧客にどのようなびんが求められているのか、生産過程でどのようなびんが望ましいかなど、さまざまな意見を話し合う事が出来、とても勉強になる討議の時間でした。
グループ発表ではそれぞれの各グループで技術向上の大会を開くというものや、分別方法の改善、びんを他の用途で使用するなど、各グループごとにユニークな意見がでていました。
発表の後に質疑応答の時間も設けられており、私たちが思いもしなかった鋭い質問や、私たちの考えを実現させるための方策など貴重な意見をいただきました。
今回の研修では、皆様のガラスびんに対する考え、技術向上のための努力、部署の違いによって異なる意見など、今後びんに係わりあう上でとても参考になる意見を聞けました。
同業他社の皆様とこのような形でコミュニケーションを取ることができたことは、大変有意義で楽しい経験でした。
今後、ガラスびん協会に携わるもの同士が協力し合い、ガラスびん業界のさらなる発展のために私も皆様と一緒に頑張って行きたいと思います。