千葉県 ~北総サイダー

商品が生まれるまでを教えてください。

大正10年6月、初代社長の飯塚四郎氏により、古くから観光地として栄えた成田山新勝寺の門前に、清涼飲料水の製造販売会社「信水舎」が創業されました。2年後の大正12年には、最新鋭のサイダー製造機を米国から購入、「北総サイダー」の歴史の幕が明けられました。当時としては異例の24時間操業を行い、成田では初めての大型トラックを導入するなど北総サイダーの知名度は瞬く間に広がっていきました。

商品のこだわりはなんですか。

北総サイダーを造り続けて50年。発売当初からの味を継承し、今も当時の味を再現しています。甘味料には「全糖」を使用して上品に仕上げ、炭酸はスカッと飲めるように強めです。コップに注ぐと泡の大きさの違いでわかります。印象的なラベルは、当時女学院に通っていた初代社長の長女・喜美江さん(88)がデザインしました。当時は、見慣れない英語を取り入れ、斬新なデザインとして注目されました。現在もそのままのデザインを採用しています。

商品にガラスびんを使うこだわりはなんですか。

ガラスびんを使用しないとサイダー本来の味を引き出すことはできないと思っています。いちばんの違いは、炭酸のまろやかさです。多くの方が北総サイダーを飲んだ瞬間に感じられる懐かしさ、素朴さはこれらの理由から来るものでしょう。私は以前からエコについて考えてきました。ガラスびんはガラスびんとして再生することができますが、ペットボトルはペットボトルには戻りません。特にリターナブルびんは再利用が可能です。いまも地域の飲食店などにはリターナブルびんで提供しております。昨年から、日本各地からの注文が多くなり、ワンウェイびんでの製造・販売も開始しました。ペットボトルではなくびんで製造することで、北総サイダーの味をそのままに、全国に発送することができるようになりました。びんでしか味わえない“おいしさ”がここにはあります。