佐賀県 ~窓乃梅酒造株式会社

銘酒誕生までの道のり

窓の梅 特別純米 生貯蔵が誕生した理由
九州でいち早く純米酒造りに取り組んだメーカーとして米だけでつくった純米酒にこだわっています。火入れしない完全な生酒として出していた特別純米酒を6、7年前から生貯蔵に切り替えました。独特のフレッシュな風味を残すため生で貯蔵、品質を損なわないよう瓶詰め直前に加熱処理しています。生酒は流通段階での品質管理に注意を要するため、どこでも、だれでも、いつでも、おいしいお酒を飲んでもらえるようにと、酒造りへの情熱をもって取り組んでいます。

酒づくりへのこだわり

酒類鑑評会で3年連続金賞を受賞した特別純米窓乃梅の生酒タイプは、雑味がなくすっきりとした吟醸酒並みに精米したうえに、酒造好適米を使ったこだわりの特別純米酒で、純米酒らしい芳醇で深い味わいです。そんな銘酒を生貯蔵しただけに、佐賀の食に合うしっかりとしたコクのある味にフレッシュさを閉じこめました。新鮮さをのがさずに味わうには冷やして飲むのが一番です。県産原料を100%使用した旨い酒を選ぶ佐賀県原産地呼称管理制度に認定された「佐賀ん酒」です。

容器にびんを使用することへのこだわり

ガラスびんは保存性がよく、素材の味と香りをそのままの状態で消費者に届けることができます。日本酒は紫外線と高温が大敵であるため、紫外線を通しにくい茶色ビンを使いますが、高級感を出すために緑色を使う商品も多いのです。一方、ガラスびんは検品の際、中身が見えることで異物混入があった場合に見つけやすいというメリットもあります。紙パックは光を遮断できますが、樹脂のにおいが気になります。リサイクルを推進し、コストを払ってでも環境に配慮することが時代から要請されているのだと思っています。
300mlのリターナブルびんを使用する理由
通常のびんに比べて割高ではありますが、酒造組合中央会の呼び掛けに賛同して当初から使っています。容器包装リサイクル法のリサイクル費用は免除されるメリットがあり、佐賀県では他県より利用率が高い方ですが、まだまだ少ないのが現状です。大きなメーカーはほとんど専用の瓶を使われていますが、中小のメーカーで足並みをそろえてRびんを普及させていけばコストも下がっていくことと思います。

酒造プロフィール

窓乃梅酒造株式会社
佐賀市久保田町新田1833-1640 TEL 0952-68-2001
元禄元年(1688年)、佐賀鍋島藩から余剰米の利用法として酒造りを命じられた初代古賀六右衛門が『寒菊』の銘柄で創業。安政7年(1860年)に藩主鍋島直正が命名し窓乃梅酒造と改称した。伝承技術を継承するため、機械化される以前の日本酒造りのシンボル木桶仕込みを復活させた。嗜好の多様化に対応し、焼酎や果実リキュールづくりにも取り組む。資本金3500万円、年商4億円。